夢に向かって踏み出せる「場」づくり

リバティハウスヒロ(有)/-ito- 店長 髙橋渚さん

Interview

2021.04.15

9~15時に営業中のカフェ。カフェの隣にランドリーがある。 店休日はホームページやSNSで確認を

9~15時に営業中のカフェ。カフェの隣にランドリーがある。
店休日はホームページやSNSで確認を

-ito-(イト)(高松市新田町)は、ランドリーを併設したカフェとレンタルスペースのお店。髙橋渚さん(32)が店長を務める。東京で洗濯機や乾燥機を備えた喫茶店と出合い、「多世代の人が交流するこういうお店を持ちたい」と思った。

髙橋さんの父が以前、飲食などの自営業を営んでおり、元々の店舗を改装。2019 年 9 月に「-ito-」としてオープンした。カフェはモーニングとランチを提供。ランドリーは、カフェの営業時間中に使える。レンタルスペースはテーブルセットのある個室や会議室タイプ、ホールなどがある。雑貨を販売するマルシェ、エステや占い、ダンスや音楽の練習などに使用されている。「やってみたいことを試してもらう場所です。挑戦したい人の背中を押せたら」

高校時代は演劇部に所属しており、演者よりも演出のほうが好きだった。舞台演出に近い仕事は…と考えたときに、思い浮かんだのが結婚式。観光系の専門学校を卒業した後、当時の全日空ホテルクレメント高松に就職した。宴会サービスやブライダル部門などを担当し、星野リゾートでも経験を積んだ。結婚式場でよく聴いた中島みゆきさんの曲『糸』。縦糸と横糸が十字になることで強くなり、さらに広がっていく。そんなイメージから、「糸」という言葉を気に入っていた。

2019 年に-ito-を開店し軌道に乗り始めたところに、コロナ禍で大打撃。「それでもお客さまがゼロになった日はなくて…。ありがたいですね」。大勢のお客さんを集められないからこそ、生まれたサービスもある。お客さんが食材を用意して、髙橋さんがおかずの作り置きやお弁当を作る「調理代行」だ。コロナ禍で家族と家で過ごす時間が増えたぶん、家事の負担も増える。外食もしづらい中、調理代行がうけた。

「私の料理が仕事になるなんて、カフェを始める前は思ってもみませんでした。おいしいと喜んでくれる人がいるから、得意なのかもと思えた。自分にとっては当たり前のことでも、視点を変えれば誰かに必要とされる。そういう人はたくさんいると思います」
レンタルスペースは会議室タイプやホールなど

レンタルスペースは会議室タイプやホールなど

「何を始めるにも、まずは情報発信から」と考えており、カフェの仕事をしながら、企業の広報・人事の支援も事業として力を入れていきたいという。「魅力を発信するお手伝いをしたい。人が輝いていくのを見るのが好きですね。心の中に『火』が灯っている人がいる限り、踏み出せる場を提供し続けたい」

鎌田佳子

髙橋 渚|たかはし なぎさ

略歴
1988年 高松市生まれ
2007年 香川県立三木高校 卒業
専門学校を卒業後、宿泊業を経て
2019年 -ito- オープン

リバティハウスヒロ有限会社/-ito-

住所
香川県高松市新田町甲393-6
代表電話番号
087-880-9168
地図
URL
http://itotsumugu.com/
確認日
2021.04.15

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