新たな土地での喜び

5月に香川県に赴任し、2カ月近くが経ちました。香川県で生活するのは初めてですので、週末を利用して県内を色々見て回り始めたところです。

香川県の初心者として県内を巡っていて印象的なのは、月並みですが、長い歴史を感じることと、風景が美しいことです。歴史に関しては、四国八十八ヶ所のお寺を早速何ヶ所か訪ねてみましたが、飛鳥時代や平安時代からの長い歴史を感じられ、参拝していると厳かな気持ちになりました。愛知県や東京都で過ごした期間が長い私は、個人的な趣味もあって、これまで戦国時代以降の史跡を訪ねることが多かったのですが、ここ香川県では、千年以上の歴史を感じる史跡が多く、訪ねる度に様々な故事や知識を新たに知って、既に幾度も新鮮な発見をさせてもらっています。

風景の美しさに関しては、小豆島、女木島、男木島に行ってみましたが、穏やかな青い海の中に木々の緑に覆われた島が点々とする風景には、心が洗われます。親戚が長崎の五島列島に住んでいるため、海や島の風景自体は初めてではないのですが、瀬戸内海の風景の穏やかさには、見る人の心を落ち着かせてくれる力があるように思います。

また、島だけでなく、香川県の様々な形の山にも心惹かれます。県内には、讃岐富士のようなきれいな円錐形の山があるかと思えば、五剣山のような独特の形の山頂、稜線を持つ山があったり、テーブルのような平べったい形の屋島があったりします。かつて赴任した山梨県で見た南アルプスの山々とはまた違った趣の景色であり、どうしてこのような形になったのか、どうして様々な形の山が互いに近接して存在しているのか、などと考えていると飽きがこないです。

新たな土地に行き、その土地の名所、歴史や風景を知ると、常に新鮮な発見があり、自分の中での地平が広がる気持ちになって、大きな喜びを覚えます。香川県に来てまだ２カ月弱。県内には、よその土地から来た者に新たな発見の喜びを与えてくれる場所が、まだまだ沢山あると思います。これからも新たな喜びを探して、県内を散策していこうと思います。