魅力をもっと伝えるために

香川県に赴任して一年が過ぎました。新型コロナのため動きが取りにくい日々もありましたが、香川県内のさまざまな所を見て回った一年でした。

着任してすぐに思ったことですが、一年経って改めて思うのは、香川県には素晴らしい魅力が本当にたくさんあるということです。赴任初日に高松の港から見た瀬戸内の美しい景色に感動したのを皮切りに、美しい風景、長い歴史を感じる場所、美味しい食べ物、伝統の産業など、他の地域にはない魅力を色々知りました。とても良い土地で仕事をできて、本当に幸せに思っています。

幸せといえば、今年は三年に一度の瀬戸内国際芸術祭が開催されており、そのタイミングで香川県に住めたことも、幸せに思うことの一つです。春会期に何回か行きましたが、芸術に詳しくない私でも、アート作品が瀬戸内の美しい風景と一体となった姿には、なんとなく心が動かされます。他の地域にはない香川県の魅力をまた一つ知ることができたと思いますし、作品や会場が増える夏や秋の会期も楽しみです。運営ボランティアのこえび隊に参加すれば、また違った角度からの発見ができるのも楽しい面です。

こうした魅力の多い香川県は、ここ数年、海外の観光関連のランキングで上位にたびたび入り、その潜在能力に新たに気付いた人や改めて認識した人が日本や世界の各地で増えています。ですが、香川県以外の地域にも、香川県とは別の魅力が沢山あります。例えば、瀬戸内の景色は他にはない美しい風景ですが、別の形の美しい独特の風景は日本中、世界中にあります。長い歴史や美味しい食べ物も同じです。多くの人に、日本や世界の各地と比べた上で、香川県の良さを分かってもらい、香川県のファンを増やすことは、これから益々大事なことになるでしょう。

他人に良さを分かってもらうためには、まずは自分たちが良さを知り、その良さを自分たちで守り、磨き、広く伝えていくことが大事。地元の良さをさらに知って、守り磨いてもっと伝えるために何ができるか、香川県民の一人として、私も考えていきたいと思います。