根香寺と株式会社一が「牛鬼」ゆかりのお香スプレーを開発

四国八十八カ所霊場第82番札所根香寺（高松市中山町）と、お香の文化を発信する株式会社一（高松市宮脇町）は、香川の妖怪“牛鬼”にちなんだお香スプレー「牛鬼霧香」（30ml・1080円）を開発し、同寺境内で販売を始めた。夏にぴったりの清涼感のある香りで、お土産として好評という。

根香という寺名は、弘法大師が霊場に定めた後、智証大師が香木で千手観音を刻んで本尊としたことに由来する。その香りが川に流れたことから、“香川”という県名になったともいわれている。また、400年前には、青峰山に出没した牛鬼を弓の名人が退治する際に、この千手観音に祈って射止め、角を切って奉納した伝説が残る。

お香スプレーは、当時の弓の材料“竹”の香料と、悪鬼を祓うといわれる安息香などの植物を配合し、清涼感のある香りに仕上げた。同社の岩佐一史代表取締役は、「香りを通して、香川の歴史・伝承を知ってもらえたら」と話す。容器には牛鬼のイラストがあり、魔除けとして買い求める人もいるそうだ。
問い合わせ／TEL087・881・3329根香寺。