国内における中小企業の実態を反映した景況調査~第172回中小企業景況調査(2023年4-6月期)四国地域~

独立行政法人 中小企業基盤整備機構

Research

2023.08.17

業況判断DI(今期の水準)

四国地域の中小企業の業況判断DI(今期の水準)は、全産業で前期(2023年1-3月期)より11.1ポイント増の▲21.1と2期ぶりに上昇した。産業別にみると、5産業すべてで上昇した。《図1》

原材料・商品仕入単価DI

原材料・商品仕入単価DIは、全産業で前期より3.8ポイント減の70.6と12期ぶりに低下した。産業別にみると、5産業すべてで低下した。また、売上単価・客単価DIは、全産業で前期より1.8ポイント増の15.8と5期連続して上昇した。産業別にみると、サービス業、小売業で上昇し、卸売業、製造業で低下した。《図2》

最後に、四国地域の中小企業の声をいくつかみてみましょう。

「コロナ不況により、従業員を縮小していたため、景気回復とともに、すぐには生産能力を向上させることができないので、生産量は上がらない。(製造業)」

「従業員の確保が、難しくなってきている。特に、製図等の技術者の不足により、工事及び製作をスムーズに消化できなくなっている状態にある。技術者の獲得に、注力をしなければならない。(建設業)」

「物流業界の2024年問題により、関東地域への配送が、中1日では届かなくなることを受け、弊社の物流拠点の移設、或いは企業をM&Aにて取得する方向性を、模索していかなくてはならなくなった。(製造業)」

「中小企業景況調査」の概要

●調査結果発表時期:年4回/四半期ごと(6月/9月/12月/3月)
●調査対象企業 :全国の中小企業 約19,000社
※<今期の調査>調査対象企業数18,830社
有効回答企業数18,088社(うち四国1,279社)
●調査データ:DI(ディフュージョン・インデックス)等で数値を発表。
(例)前年同期比または前期比で、 「好転」と回答した企業比率から 「悪化」と回答した企業比率を引いた数値。
●URL https://www.smrj.go.jp/research_case/research/survey/index.html

独立行政法人中小企業基盤整備機構 四国本部 企画調整課長 十日谷 淳

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ