ただ、今年5月の売上高(単月)がコロナ前(2019年5月)を上回った(横這い含む)企業は31.9%にとどまった。業績の回復度合いは企業間で乖離が大きく、経済活動の波に乗り切れない業種を中心に休廃業や倒産、私的整理に向かうケースが出てきそうだ。
在宅勤務を「現在、実施している」企業は16.1%。「実施したが取りやめた」と回答した企業は19.4%で、コロナ禍で広がった在宅勤務だが、業績や労務管理、効率化などの評価が難しく、浸透しきれない実状を反映している。コロナ禍で隠れていた「人手不足」が顕在化するにつれ、労働環境の整備が遅れた企業は採用難に直結する恐れも出ている。
※本調査は6月1日~9日にインターネットによるアンケート調査を実施。有効回答62社を集計分析した。
※前回(第21回)調査は、2022年4月20日公表(調査期間:2022年4月1日~11日)。
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満や個人企業等を中小企業と定義した。
「減収企業率」、中小企業は46.8%に及ぶ 7割近くがコロナ前に戻らず
「在宅取りやめ」が19.4%
「廃業検討率」は3.5% 「事業再生検討率」は5.6%にとどまる
コロナ禍の収束が長引いた場合、再生支援協議会や事業再生ADR、民事再生法などを活用して「事業再生」を検討する可能性は、「ある」は5.6%(54社中、3社)。規模別でみると、大企業で「ある」と答えた企業はなく、中小企業は5.9%(51社中、3社)だった。
東京商工リサーチ 四国地区本部長兼高松支社長 有馬知樹
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