中小企業の業況判断DIは2期ぶりに上昇~第170回中小企業景況調査(2022年10-12月期)四国地域~

独立行政法人 中小企業基盤整備機構

Research

2023.04.20

業況判断DI(今期の水準)

四国地域の中小企業の業況判断DI(今期の水準)は、全産業で前期(22年7-9月期)より5.5ポイント増の▲29.8と2期ぶりに上昇した。産業別にみると、5産業すべてで上昇した。《図1》

原材料・商品仕入単価DI

原材料・商品仕入単価DIは、全産業で前期より3.3ポイント増の72.9と10期連続して上昇した。産業別にみると、小売業、サービス業、製造業で上昇し、卸売業、建設業で低下した。また、売上単価・客単価DIは、全産業で前期より3.7ポイント増の9.5と3期連続して上昇した。産業別にみると、製造業、小売業、サービス業で上昇し、卸売業で低下した。《図2》

最後に、四国地域の中小企業の声をいくつかみてみましょう。
「一昨年、昨年と比べれば良くなって来ていると思うが、コロナ前の水準にはまだ達していない。その上、材料費や燃料費の高騰で経費が高くなっていて、楽観はできない状況である(製造業)」

「全体的な物価高に対して、バランスの取れる適正な価格アップが十分にできないジレンマがある。この悩みは、県内の食品メーカー、卸売業の関係者に共通しているようである(卸売業)」

「急激な円安が進んで、外国からの資材の値段上昇により工場経費も上がっており、先行き不安である。来年以降の為替の動向、米国、中国経済の様子など不透明なことが多く、製造業は厳しい状況が続くと思われる(製造業)」

「中小企業景況調査」の概要

●調査結果発表時期:年4回/四半期ごと(6月/9月/12月/3月)
●調査対象企業 :全国の中小企業 約19,000社
※<今期の調査>調査対象企業数18,843社 有効回答企業数18,055社(うち四国1,278社)
●調査データ:DI(ディフュージョン・インデックス)等で数値を発表。
(例)前年同期比または前期比で、「好転」と回答した企業比率から 「悪化」と回答した企業比率を引いた数値。
●URL https://www.smrj.go.jp/research_case/research/survey/index.html

独立行政法人中小企業基盤整備機構 四国本部 企画調整課長 十日谷 淳

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