
技術研究所に配属されて商品設計の基礎を身に付けるかたわら、夜は会社の支援制度を活用して千葉工業大学工学部へ。電気系をはじめとする業務に直結する学びを深め、技術者として本格的なキャリアを踏み出した。
技術者からマネージャーへ
30代半ばで、ハードウェア・ソフトウェア計13人のチームを率いる設計部門のリーダーに。設計の現場を愛していたが、以降は部下を育てる側として背中を見せることを意識するようになった。一方で、客先で提案する技術営業的な業務も経験するなど、業務の幅を着実に広げる。「お客さまに満足していただくのが重要なのに、設計の視点だけではひとりよがりに陥りがち。お客さまと直接接する営業経験がもたらす別の視点が、新しいアイデアにつながると気づきました」
初の海外駐在経験は40代。当時ボストンに研究開発拠点があり、現地エンジニアや営業と連携して「グローバルにニーズを拡大するためには何をつくるべきか」をマーケティング的に分析する半年を過ごした。帰国後は、設計部門から製造部門まで全ての品質活動を統括する品質担当役員を務めた。

休日は瀬戸内の海景色でリフレッシュ
+αの価値を示す旗印に
モーターはシンプルだが機械になくてはならない動力源。その製造を担い顧客のビジネスを支える拠点として「継続と発展」を掲げる。「モーターそのものの改良とともに、付加価値を高めて幅を広げるのが今後の課題。スピーディーでリーズナブルだけではない+αの価値を示したい」と語り、モーターのみではなく付属パーツも含めた提案で顧客のアッセンブル時間短縮に貢献するなど、柔軟なビジネスモデルを模索する。
設計者としての専門性と、他拠点や技術営業、品質保証の仕事を通じて広げた視野が自身の強み。「国内の営業ネットワークは手厚く業界での認知度も高いが、BtoB中心で一般市民にはあまり知られていないし、海外にもまだPRの余地がある。異業種連携も視野に、ブランディングも重視しつつ、活気があり品質水準の高い高松事業所の技を磨いて世界に発信していきたい。各地で培ったパイプを生かしながら高松事業所がポテンシャルを発揮するために、方向性を示して背中を押すのが私の役目です」と意気込んでいる。
戸塚 愛野
五十嵐 淳 | いがらし じゅん
- 略歴
- 1971年 山形県生まれ
1990年 オリエンタルモーター入社
技術研究所に配属
1995年 各種モーター駆動用ドライバの開発・設計に従事するかたわら千葉工業大学工学部を卒業
2018年 執行役員(品質保証統括部長)
2020年 常務執行役員(MC事業統括部長・商品統括部長)
2025年 常務執行役員(高松カンパニー執行役員社長・DX推進担当)
おすすめ記事
-
2025.02.06
新たなソリューション提案で
地域の連携と発展に貢献したい三菱電機 受配電システム製作所 所長 吉田 大輔さん
-
2023.07.06
航空会社としての地域貢献を追求
全日本空輸 高松支店長 細谷 昌美さん
-
2023.06.01
ESが経営の鍵を握る
ホシザキ四国株式会社 取締役総括部長 五嶋 寿さん
-
2023.05.04
現場目線から経営を支える
医療法人歯っぴー ごうだ歯科グループ 総監督 髙島 千裕さん
-
2022.08.04
SDGsをテーマに 支援のすそ野を広げたい
公益社団法人セカンドハンド 理事長 大津佳裕さん
-
2008.05.07
釣りあげる喜び、食べる楽しみ
富士ゼロックス四国 代表取締役社長 大橋 進三さん
-
2010.06.17
キーワードは「ゆるさ」。でもオンとオフの区別ははっきり入れて、
完全に脱力したオフを過ごしてオンに戻りたい。ヤマハミュージック中四国 高松店副店長 魚崎 誠次さん
-
2011.04.21
よく晴れた休日は クロスバイクにまたがって
サカタインクス 四国支店長 森田 博さん
-
2011.08.18
バレーボールで学んだ“泥臭さ”
JFEスチール 四国支社 支社長 黒葛原 淳一さん
-
2012.04.19
なせば成る なさねば成らぬ何事も―
日本通運 執行役員 四国支店長 竹津 久雄さん
-
2012.07.05
趣味の釣りを復活し 小型船舶免許とるぞ
サントリーフーズ 四国支店長 寺坂 博一さん