朝日段ボールの「多品種少量生産」
朝日段ボールは、段ボールシートの成形から印刷、カット・折り曲げといった製函まで自社で一貫してできることが強みであると同時に、多品種少量生産のオーダーメイド方式で顧客のニーズに応えられるのも特徴だ。
それができるのは、数も形も印刷デザインもバラバラの数千件の受注を、どの順番、どの工程で製造すべきか瞬時にはじき出すシステムを導入しているため。その上で自動化も進めている。
この製造現場を支えているのが機器・設備の知識をもつ技術者たち。少しの異音や変化を見逃さず稼働中でも機器の設定を調整するほか、部品交換やちょっとしたメンテンスは自社で行う。機器がトラブルなく稼働してはじめて自動化の意味があると考え、保全・メンテナンスの知識やスキルを研修する機会を設けている。
機械化が進む一方で、質の高い製品に仕上げるにはやはり人の経験や技術が欠かせない。段ボールシートに「反り」が出ないよう温度・湿度の見極め、カットする刃物の劣化を抑える段ボールシートのセットの仕方など。自動化を支える技術者の力で、多様なニーズに対応している。
現在担当している業務は。
大川 私も入社前は「段ボールをつくるってどういうこと?」という感じでした。今担当しているのは野中さんの部署でつくった段ボールシートに印刷・切り込みなどを施して仕上げていく「製缶」工程です。入社10年で部署内の4つの機械を経験し、手動・自動含めていろいろな作業を学びました。特に印刷は大きいハンコを押すイメージで、掠れやムラなくきれいに仕上げるには0.1ミリ単位の調整が必要。季節や天候によって条件が変わりますから、設備をこまめにメンテナンスして、できるだけ扱いやすい状態を守ります。じっくり使い込んでようやく機械のクセがつかめてきたところです。予定より先行して作業が進んだ時は達成感があります。
今後、力を入れていきたいことは。
大川 私も機械設備の知識を深めるのは大きなテーマです。印刷する際のシートの積み込みや版の取りつけなど、現在自動化されていますが以前は手動だった工程は、手動で何をしていたかわかっていないといざという時に手を出せません。これまで扱った4つの機械の中では今担当しているものに一番詳しく、他の3つに関しても同じレベルまで習熟度を深めたい。もっと知識とスキルを磨き込もうと、積極的に学んでいるところです。その点で、年齢に関係なく接することができる当社の人間関係は、ベテランの先輩方に学びやすいと思います。わからないことに直面していると気軽に声をかけてくれて、とても助かるんです。
野中 部活動など自主的な社内交流が活発で、部署の枠を超えた連携が深いのは当社のいいところですね。一人ひとりの意欲や提案を後押ししてくれるから、自分から発信する姿勢があれば、いろんなことが実現できるんじゃないでしょうか。
◆キーワード
設備保全
株式会社朝日段ボール
- 住所
- 香川県高松市国分寺町国分156-2
- 代表電話番号
- 087-874-1313
- 設立
- 創業1955年12月1日
- 事業内容
- 段ボールケース・シート、美粧段ボール、包装資材全般の製造・販売
- 資本金
- 3億2400万円
- 地図
- URL
- http://www.asahidan.co.jp/
- 確認日
- 2024.03.21
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