反りのないまっすぐな板状の段ボールシートを作るのが難しい。
一方で、紙は生き物のようなもので、季節、気温、湿度などの条件が変わることによって反りが発生する。三層構造であるがゆえに、紙を3枚貼り合わせシートを“まっすぐに仕上げる”ことが難しい。
段ボールを製造する企業は全国にあるが、段ボールシートの成形ができるのは1割ほど。朝日段ボールは、段ボールシートの成形から製箱まで一貫してできる数少ない企業の一つだ。
多品種少量生産のオーダーに対応
それができるのは、数も形も印刷もバラバラの数千件の受注を、どの工程をどの順番で進めるか最適な組み合わせを瞬時にはじき出すシステムを導入していること。加えて、製造機械のカスタマイズができる技術者がいることも大きい。シートをセットする時間を短縮したい、次の印刷物に備えてインクを早く洗浄できるようノズルの角度を変えてほしい。そういった現場の要望に応えられる技術力が作業の効率化につながっている。
機械化が進んでいるが、最後はやはりオペレーターの技術で製品に差が出る。例えば印刷の工程では、細字や美粧なデザインを段ボールに印刷する場合の、印版と段ボールのタッチの調整。型抜きの工程では、段ボールシートをセットする位置ずれによる切り口にわずかな毛羽立ち、それに伴う刃物の劣化……など。技術者の力が、物流を縁の下から支えている。
◆キーワード
トラス構造
多品種少量生産
◆スタッフ・メッセージ
製造部印刷抜き工程
近藤哲也さん
高松工芸高校出身
株式会社朝日段ボール
- 住所
- 香川県高松市国分寺町国分156-2
- 代表電話番号
- 087-874-1313
- 設立
- 創業1955年12月1日
- 事業内容
- 段ボールケース・シート、美粧段ボール、包装資材全般の製造・販売
- 資本金
- 3億2400万円
- 地図
- URL
- http://www.asahidan.co.jp/
- 確認日
- 2024.03.21
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