
どうすれば技能を共有できるか
施設の運転管理や改修・修繕、調査といった業務を行う中で、ベテラン社員には経験や知識、技能が蓄積されている。しかし、それを若手に伝承する際には「見て」「やってみて」覚えてもらう、という方法が主流だったため、教える人によってアプローチの仕方が違う、必要な技能を体系的に教えることができていない、といった課題があった。
技能をマニュアル化しようとしたが、作成自体が目的になってしまい、うまく内容を整理できていなかった。そこで、取り組んだのが「スキルマップ」だった。
自分のスキル、立ち位置を確認できる
そのスキルマップは、主に社員が業務上の目標を立てる時に活用される。上司と部下が面談し、自分の技能レベルを把握する。見える化することで、弱点である項目を抽出し1年後には一段階レベルアップする、中・長期的にはこのレベルに……と目標が立てやすい。目標達成のために何をすればいいか、どんな資格を取ればいいかなども理解できる。
一人ひとりの得意分野やスキルのレベルは、社員全員で共有できる。他部署の知恵を借りたい時にスキルマップを見れば誰に聞けばいいかがすぐわかり、時間のロスがなくなった。また、重点的に強化すべき項目が同じ人だけを集めて研修を行えるほか、会社として力を入れたい分野のスキルが高い人材を採用できるといったメリットがあった。
スキルマップは完成させることではなくどう活用するかが大切。今後は、一般社員、班長、課長、部長といった階層ごとに必要な能力を見える化し、マネジメント、コミュニケーションといった面から人材を把握、人的資源を組織運営に生かしていく。

◆キーワード
スキルマップ

人的資源

◆スタッフ・メッセージ

O&M部運転管理課
建本洋仁さん
高松工芸高校出身
株式会社フソウメンテック
- 住所
- 香川県高松市郷東町792番地105
- 代表電話番号
- 087-832-8763
- 設立
- 2020年4月1日「扶桑建設工業株式会社」から「フソウメンテック」に社名変更
- 事業内容
- 上下水道施設の運転・維持・保守管理
上下水道施設の改修・修繕
上下水道施設の設計・施工 他 - 資本金
- 5,000万円(株式会社フソウ100%出資)
- 地図
- URL
- http://fusokensetsu.com/
- 確認日
- 2020.03.26
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