技能を“見える化”して次世代に伝える

フソウメンテックの人材育成「スキルマップ」

Cha✕Cha

2022.05.19

どうすれば技能を共有できるか

上下水道施設の運転・維持管理、点検、保守を行うフソウメンテック。安全な水を届けるために24時間365日、水のインフラを支えている。その現場で課題となっていたのが、次世代への技能の伝承だった。

施設の運転管理や改修・修繕、調査といった業務を行う中で、ベテラン社員には経験や知識、技能が蓄積されている。しかし、それを若手に伝承する際には「見て」「やってみて」覚えてもらう、という方法が主流だったため、教える人によってアプローチの仕方が違う、必要な技能を体系的に教えることができていない、といった課題があった。

技能をマニュアル化しようとしたが、作成自体が目的になってしまい、うまく内容を整理できていなかった。そこで、取り組んだのが「スキルマップ」だった。

自分のスキル、立ち位置を確認できる

スキルマップとは、業務で必要なスキルを残らず洗い出して項目にし、その項目に対して自分のスキルはどのレベルにあるかを“見える化”した表のこと。フソウメンテックでは、現場や技術、営業、事務の部署ごとに責任者が集まり、「施設について理解できているか」といった、各部署で求められるスキルを洗い出した。その内容を精査して本当に必要な技能30項目ほどに絞り、部署ごとに難易度が変わらないよう調整、オリジナルのスキルマップをつくった。

そのスキルマップは、主に社員が業務上の目標を立てる時に活用される。上司と部下が面談し、自分の技能レベルを把握する。見える化することで、弱点である項目を抽出し1年後には一段階レベルアップする、中・長期的にはこのレベルに……と目標が立てやすい。目標達成のために何をすればいいか、どんな資格を取ればいいかなども理解できる。

一人ひとりの得意分野やスキルのレベルは、社員全員で共有できる。他部署の知恵を借りたい時にスキルマップを見れば誰に聞けばいいかがすぐわかり、時間のロスがなくなった。また、重点的に強化すべき項目が同じ人だけを集めて研修を行えるほか、会社として力を入れたい分野のスキルが高い人材を採用できるといったメリットがあった。

スキルマップは完成させることではなくどう活用するかが大切。今後は、一般社員、班長、課長、部長といった階層ごとに必要な能力を見える化し、マネジメント、コミュニケーションといった面から人材を把握、人的資源を組織運営に生かしていく。

キーワード


スキルマップ

組織内のスキルを見える化したもので、人材育成に活用する、社員のモチベーションを高めるといった目的がある。スキルマップは評価指標ではなく、個人の目標設定や組織の方向性を決める際に活用される。


人的資源

人、モノ、金、情報といった経営資源の中でも重要なのが「人的資源」。従業員がもつ職務上必要なスキルや能力は、育成することで大きな価値をもたらす。そのためには、経験や勘に基づく知識や言葉で伝えられない知識=「暗黙知」を言葉や表などで説明できる「形式知」にすることが重要。

スタッフ・メッセージ

丸亀市浄水場で運転管理の業務に携わっています。運転管理業務の中央監視や点検の中で、水の動きをリアルタイムに身近で感じられることが現場でのおもしろさでもあり、やりがいにつながっています。スキルマップを経て、今後の目標は施設の理解度をより高めること。そのために施設運用の理解を深め、年間イベントの計画立案等に取り組みたいと思っています。

O&M部運転管理課
建本洋仁さん
高松工芸高校出身

株式会社フソウメンテック

住所
香川県高松市郷東町792番地105
代表電話番号
087-832-8763
設立
2020年4月1日「扶桑建設工業株式会社」から「フソウメンテック」に社名変更
事業内容
上下水道施設の運転・維持・保守管理
上下水道施設の改修・修繕
上下水道施設の設計・施工 他
資本金
5,000万円(株式会社フソウ100%出資)
地図
URL
http://fusokensetsu.com/
確認日
2020.03.26

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