技術とシステムで
多品種少量生産に応える

朝日段ボール

Tec✕Tec

2023.11.27

段ボールを製造する企業は全国にあるが、「段ボールシート」の成形から印刷、カット・折り曲げといった製函まで自社で一貫してできること、また少量ずつ多品種のオーダーに応えられるのが朝日段ボールの強みだ。

段ボールは、2枚の原紙の間に波型に成形した芯を挟んで貼り合わせた段ボールシートを使って製造する。組み立てた時に折り込まれる部分、切れ込みが入る箇所など、完成品を想定しながら微妙に調整する必要があり、三層構造の段ボールシートを上下いずれも反りがないよう“まっすぐ”に仕上げるのは難しい。

その段ボールシートを使い、多品種少量生産のオーダーメイド方式で顧客のニーズに応えている。それができるのは、数も形も印刷デザインもバラバラの数千件の受注を、どの順番、どのような工程で製造すれば最も効率的か瞬時にはじき出すシステムを導入しているため。加えて、製造機械の知識をもちカスタマイズできる技術者がいることも大きい。機械化が進むが、印刷設備と段ボールのタッチ、カットする刃物の劣化を抑える段ボールシートのセットの位置といった微妙な調整は人の技術がものをいう。

現在、段ボールにはさまざまな役割やデザイン、サイズが求められるようになった。その多彩なニーズに最新の設備と技術者の力で対応し、物流を支えている。

担当している業務は――

製造部 川端 修平さん(坂出工業高校出身)

製造部
川端 修平さん(坂出工業高校出身)

【川端】段ボールシートを製造する工程を担当しています。使う紙の厚さや水分量を踏まえて仕上がりを予想しながら調整しますが、段ボールは生き物。その日の温度や湿度によって想像通りにいかないこともあります。難しいことも多いですが、いい製品に仕上げる最初の大事な工程だと思っています。

【中澤】 川端さんの次の工程にあたる印刷、製函を担当しています。印刷、カット、抜き、製品を結束して出荷となりますが、ここで万が一不具合があれば、それがお客様にそのまま届いてしまうので、ミーティングで気を付けるポイントを毎日確認しながら進めています。

「多品種少量生産」で、 難しいことはありますか。

製造部 中澤 拓人さん(英明高校出身)

製造部
中澤 拓人さん(英明高校出身)

【川端】 同じ製品を大量生産する場合は、機械のスピードを長時間一定に保てる分、安定感が増します。少量生産の場合は、製品の種類によって紙の厚さや硬さが違い、それに合わせて機械の稼働スピードも目まぐるしく変わる。そんな条件のもとで、反りがないよう段ボールシートを仕上げるのは難しいです。

それでも、水分や貼り合せる時の糊の量を調整したり、機械のスピードを変えたり。経験を活かしながら調整して、うまくいった時はうれしいです。

【中澤】 印刷も同じです。マークだけのシンプルなデザインもあれば、細かい図柄もある。インクの量や、段ボールシートと版の当たり具合などを考えながら仕上げます。商品が段ボールに入ったままお店に並ぶことも多いので、お客様が求める色を再現することにも気を配ります。

あと、製造する製品が変わる際は、インクや版の入れ替えといった準備をスムーズにして、効率よく製造できるよう工夫しています。

今後、目指していることは 何ですか。

【中澤】 製造機械の種類が変わると、クセを把握するまでにとまどうことも多いので、もっと知識を増やしたい。それから、今は機械トラブルが発生すると、設備係の人に対応してもらうことが多いのですが、今後はある程度自分が対応できるようにしたい。自分ですぐ復旧できるようになれば、機械トラブルで製造が止まる時間が少なくなくなると思います。

【川端】 いろいろ失敗をしたからこそ身についたこともあります。そんな経験を活かして、段ボールシート貼り合せのスペシャリストになりたい。お手本になる先輩のように、自分もまわりをよく見て、後輩をサポートしていきたいです。

高校の時にやっておいた方がいいこと

中澤さん
仕事はまわりの人とのチームワーク。いろいろな人と接してコミュニケーションや人間関係の築き方をいろいろ経験した方がいいと思います。

川端さん
高校の時に取得した溶接の資格が、機械のメンテナンスの際に役立ちました。すぐには必要なくても、何が役立つかわからないので、興味をもった資格は取っておきましょう。

◆キーワード


多品種少量生産

多様な種類の製品を少量ずつ生産すること。品質・機能・デザインなどを顧客のニーズに合わせて生産できる、時代に変化に迅速に対応できるという特徴がある。また、需要に合わせて生産量を調整すれば、在庫を抱えるリスクを減らすことができる。

一方で、生産計画や品質安定が難しいという問題もあり、それをクリアする生産ノウハウ、複数の業務や作業ができる技術者のレベルが重要になる。

株式会社朝日段ボール

住所
高松市国分寺町国分156-2
代表電話番号
087・874・1313
設立
創業1955年12月1日
事業内容
段ボールケース・シート、美粧段ボール、包装資材全般の製造・販売
資本金
3億2400万円
地図
URL
http://www.asahidan.co.jp/
確認日
2021.11.18

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ