ニーズに応える高い技術力で
快適な環境をつくり出す

朝日スチール工業

Tec✕Tec

2024.03.21

朝日スチール工業の「メッシュフェンス」

フェンスには隣地や道路との境界をつくる以外にも、視線を遮る、飛び出しを防ぐといった安全面、防犯、景観を美しくするなど様々な役割があり、役割や設置される場所によって高さや構造、色・デザインなどが違う。

これだけ多様なニーズをいち早くつかみ、高い技術で形にしてきた朝日スチール工業は業界トップクラスのシェアを誇る。ニーズに応える商品開発力で3000以上の特許・意匠をもつのも特長だ。

主力商品の一つがメッシュフェンス。スチールを素材とした網目状構造のフェンスで、高い強度や耐食性が求められる。そこで、素材には高い防サビ効果をもつものを使用した上で色を塗装してさらに耐候性を高め、美しく仕上げる。色の塗装は静電気で素地に色の粉を付着させて焼き付ける「静電塗装」。温度や湿度によっても仕上がりが変わるため、適切な粉の量、吹付の圧やスピードを見極めながら均一に仕上げていくためには高い技術が必要となる。

同社では、できるだけ多くの工程や部署を経験しながら知見を深められるようサポート。技術やコミュニケーションを身に付け、広い視野で提案・製造できる技術者が多種多様な商品を形にし、快適な環境をつくり出している。

現在担当している業務は。

藤田 翔さん(観音寺総合高校出身)

藤田 翔さん(観音寺総合高校出身)

多田 メッシュフェンスの塗装工程を担当しています。網目状、リング状などの形状があり塗料が付きづらい部分もありますが、塗りすぎるとコストが上がるほか、現場で施工する際に扱いづらくなる。防さび効果、耐候性、現場での組み立てやすさまで考えながら塗料の量、吹き付ける圧力などを調整しながら均一に仕上げるのが腕の見せどころです。

藤田 オーダーに合わせてメッシュパネル、柱、ボルトなどの部材の品質を確認しながら必要な種類、数をそろえてセットする業務です。トラック何台かで出荷する場合、荷台にすき間なく積み込める効率のいい部材の組み合わせを考え、積み込みやすい向きにして置いていきます。まるでパズルのような感じですが、それがぴったりはまってスムーズに次の工程につながると嬉しいです。

北 出荷業務を担っています。お客様に届く前の最終段階なので、多種多様な商品を数多くの出荷先に間違いなく届けられるよう丁寧に確認しています。商品を大切に運んでもらうためにも、配送を依頼している協力会社のドライバーとの積極的なコミュニケーションを心掛けています。

今後、力を入れていきたいことは。

北 真由美さん(丸亀城西高校)

北 真由美さん(丸亀城西高校)

北 現在の出荷部門の前は、工場管理部門に所属してオーダーを製造現場に回し資材の入荷、製造、出荷スケジュールなどを現場と調整しながら管理する業務を行っていました。製造の各工程を知っているからこそ分かることもあると思うので、それを現在の業務に活かしたい。今は出荷部門で行っていることを製造部門で行う方が効率よく進むこともあればその逆も。それぞれの部門を知った上で、改善提案をしていきたいです。
多田 一斗さん(多度津高校出身)

多田 一斗さん(多度津高校出身)

藤田 フォークリフト、クレーン玉掛け、商品の品質を確認するために溶接の資格も取得しました。現在の部署できちんとスキルを高めた上で、ゆくゆくは衛生管理や安全管理といった業務も経験してみたいと思います。

多田 工程全体の管理者的な役割を担えるようになりたい。どの順番で製造したら効率的か、そのためにどの資材をどの順番で用意するか、必要な人員と配置は……といった業務です。1日、1カ月、それ以上の製造スケジュールを決める重要な仕事なので各工程について詳細に理解した上でコミュニケーション力も必要。いい商品をつくるために何をすべきかお客様目線で考えられるようになりたいです。

◆キーワード


静電塗装

2つのものの間で、プラス電気とマイナス電気が移動することで発生する静電気の性質を利用した塗装方法。専用の機器で静電気を発生させ、機器から塗料の粉を金属に付着させる。塗料の粒子はマイナスに帯電させ、金属をプラスに帯電させる。網目状の構造も、この方法を使うことで粒子を無駄なく、均一に吹き付けることができる。静電気の性質を利用したものとして、ほかにコピー機などがある。

朝日スチール工業株式会社

住所
香川県高松市花園町1丁目2番29号
代表電話番号
087-833-5151
設立
昭和22年7月1日
社員数
580名
事業内容
新幹線、高速道路、空港等の立入防止柵、学校、公園から一般家庭のフェンスの製造販売
ガードパイプ、車止等の道路資材、ゴミステーションや手すり等環境、福祉資材の製造販売
落石防護柵等防災製品の製造販売
地図
URL
https://www.asahi-fence.co.jp/
確認日
2024.03.21

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