電気料金取引を支える
高精度な計量機器

四国計測工業

Tec✕Tec

2025.09.15

製造事業本部 計器・産業事業部 計器部 計器管理課 左:金山伍記さん(香川高専詫間出身) 右:藤川和幸さん(三豊工業高校(現・観音寺総合高校)出身)

製造事業本部 計器・産業事業部 計器部 計器管理課
左:金山伍記さん(香川高専詫間出身)
右:藤川和幸さん(三豊工業高校(現・観音寺総合高校)出身)

電気を扱う場所には、電気の使用量を測り、電気料金取引のベースとなる電力量計が必ず取り付けられている。取り付けから10年を迎えた電力量計は、更新する必要がある。四国計測工業は1951年、電力量計の整備事業からスタートした。

手作業で行っていた戸別の検針をデータで管理できる「スマートメーター」の導入が2014年から始まり、約10年で四国全域の切り替えが完了。スマートメーターは、通信機能と計量機能が連動し、30分間隔で電気使用情報を遠隔で検針し、リアルタイムで管理センターにデータを送信する次世代型の電力量計である。加えて、遠隔操作による各家庭への電気の供給・遮断操作を行うことが可能となった。

今後は、検針計量の粒度が30分刻みから1・5・15分刻みと細かくなり、停電などで通信が途絶した場合でも「どこが停電しているか」を一戸単位で特定できる機能を備えた「次世代スマートメーター」の導入準備が進行している。

同社では、初期に導入したスマートメーターの更新ニーズに対応し、スマートメーターおよび通信装置の製造~検査・出荷までを一貫して手掛けるかたわら、次世代スマートメーターの導入準備を進めている。

電力量計は、便利な機能が次々と追加されているが、最も重要なのは「電気使用量の正確な計測」である。よって、創業から培ってきた電力量計に関するノウハウと経験を活かすとともに、技術者の育成にも力を注いでいる。

また、社会インフラの一翼を担う電力量計を扱う企業として、地域・社会の発展に一丸となり取り組んでいる。

現在担当している業務は。

藤川 14年間、計器製造部門に所属していましたが、2025年春から計器管理課に異動しました。現在は、当社製造部門で使用するシステムの仕様検討を担当しています。仕様検討の業務経験は浅いものの、システムを実際に使用する現場を長年経験しているのが私の強みです。仕様検討では、現場経験を活かし、「より安全に・効率のいい動線で・1秒でも製造時間の短縮につなげる」を軸に取り組んでいます。システムを「使う側」から「造る側」へと立場が変わり、戸惑いや苦労もありますが、日々経験を積みながら成長を目指しています。

金山 電力量計の試験設備設計を1年間担当した後、現在まで計器管理課に所属しています。2年目には、半年間にわたりメーカーとの技術交流に参加し、設計・製造・品質保証部門などで研修を受けました。この研修を通じて、各プロセスの考え方を学ぶとともに、現場の生の声を直接聞くことができ、貴重な経験を積むことができました。現在は、スマートメーターのセットアップ装置およびその周辺システムを検討する業務に従事しています。特に、電力会社にとって重要な情報を扱うシステムの検討を担当しているため、確実かつ効率的なシステムの構築を目指し、日々、専門的な知識・スキルの習得に取り組んでいます。

今後、力を入れていきたいことは。

藤川 私が計器管理課へ抜擢されたのは、次世代スマートメーターへ切り替わっていく中で、現場目線の意見や経験が重要だと評価されたからだと思っています。よって、現場経験を活かしたシステムを導入し、品質の高さと生産の安定性を守りながら、さらに高性能な次世代スマートメーターを四国に普及させたいと考えています。また、次世代スマートメーターの切り替わりが落ち着いた際には、施工や営業など、製造・管理以外の業務にも挑戦したい思いがあります。


金山 高専では通信分野を専攻していましたが、現在の業務では電気やソフトウェア関連の知識を中心に使っています。基礎知識はあるものの、より踏み込んだ知識が必要だと感じており、日々勉強を続けています。現在の部署では、多分野の知識を持つマルチプレイヤー、専門性の高いエキスパート、どちらの技術者も目指せる環境が整っています。自分がどちらに適しているか明確ではありませんが、まずは、幅広い分野に挑戦しさまざまな経験を積むことに力を入れていきたいと考えています。

◆キーワード


スマートメーター

30分ごとの電気の使用量を計測し、かつ通信機能によって遠隔で自動検針ができる次世代型の電力量計。

四国計測工業 株式会社

住所
香川県仲多度郡多度津町南鴨200番地1
代表電話番号
0877-33-2221(FAX. 0877-33-2210)
設立
1951年12月
社員数
799名(2024年3月現在)
事業内容
自動計測制御装置・情報伝送システムの設計・製作・施工、
電力量計・変成器の製造、計装設備の設計・工事・保守、
産業用自動化・省力化装置の設計・製作、環境分析 他
高松オフィス
高松市サンポート2番1号 高松シンボルタワー28階
TEL. 087-811-2501/FAX. 087-811-2502
資本金
4億8000万円(四国電力株式会社の100%子会社)
地図
URL
https://www.yonkei.co.jp/
確認日
2024.09.19

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