
写真左より 電子応用システム部第二課 藤原 礼地さん(観音寺総合高校出身)、
マーケティング開発部営業開発課 羽野 智也さん(香川高専詫間出身)、
電子応用システム部第一課 穐山 量さん(香川高専詫間出身)
四国計測工業の「YONKEIコネクト」
きっかけは、高知県立牧野植物園から水の使用状況を「見える化」したいという依頼だった。これまでは、広大な園内に複数配置されている貯水槽の水がなくなって散水やレストランの営業に影響が出ないよう職員が定期的に巡回確認しており、これが大きな負担になっていた。
そこで、水位やメーターの流量といったセンサーからの複数のデータをクラウド上で一元的に監視、タブレットなど園内のどこからでも機器の運転操作ができるようにした。また、今まで貯水槽の水位減少に合わせて自動的に補水していたが、降水確率などをもとに雨が予測される場合はあえて手動で散水用の貯水槽の補水をやめるといった柔軟な運用も可能にした。システム導入により職員の負担軽減のほか、水の効率的な利用でコスト削減など様々な効果があった。
システムの最大の強みは「電力の使用状況も見える化したい」「完全自動化」といった今後出てくる可能性のある要望に合わせて柔軟にカスタマイズできる点。システムのさらなる進化とともに、食品工場や製造業など様々な現場への提案も目指している。
「YONKEIコネクト」開発ではどのような業務に携わりましたか。

電子応用システム部第二課
藤原 礼地さん(観音寺総合高校出身)
藤原 普段は放流警報装置をはじめ、製品の品質を保つための検査業務を担当しており、プロジェクトでもその役割を担いました。
難しかったことは何ですか。
藤原 実際の製品が仕上がった段階で、きちんと稼働するか、端末からデータ送信した際の反応や画面にどう表示されるかといった様々な観点から検査をしますが、初めての分野なのでその動作で正解かどうかが分からない場合もありました。設計担当に確認しながら、仕様書もしっかり読み込んで進めていきました。画面で各所に配置されたセンサーからのデータが随時動いているのを見た時は、ようやくここまできたという達成感がありました。
プロジェクトを通してどんな変化がありましたか。

電子応用システム部第一課
穐山 量さん(香川高専詫間出身)
また、これをきっかけに、機能だけではなくユーザー目線からの視認性や操作性についても興味が出てきました。自分の専門である検査業務についても、視野を広げてもっと検査の観点を増やしていきたいと思います。
穐山 データを扱う上でのセキュリティの仕組みについて、とても勉強になりました。それと、画面のデザインについても知識を深めたいです。必要なデータを分かりやすく表示するにはどんなデザインが最適か、あとはユーザーインターフェース関連の研修にも参加したいと考えています。
◆キーワード
クラウド

四国計測工業 株式会社
- 住所
- 香川県仲多度郡多度津町南鴨200番地1
- 代表電話番号
- 0877-33-2221(FAX. 0877-33-2210)
- 設立
- 1951年12月
- 社員数
- 799名(2024年3月現在)
- 事業内容
- 自動計測制御装置・情報伝送システムの設計・製作・施工、
電力量計・変成器の製造、計装設備の設計・工事・保守、
産業用自動化・省力化装置の設計・製作、環境分析 他 - 高松オフィス
- 高松市サンポート2番1号 高松シンボルタワー28階
TEL. 087-811-2501/FAX. 087-811-2502 - 資本金
- 4億8000万円(四国電力株式会社の100%子会社)
- 地図
- URL
- https://www.yonkei.co.jp/
- 確認日
- 2024.09.19
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