
後列左より 新規材料事業部 宮田寛之さん(坂出工業高校出身)、R&Dセンター 内海佳奈さん(高松第一高校出身)・冨野舜介さん(高松西高校出身)
前列左より 法務・知財部 三宅麻奈美さん(善通寺第一高校出身)、総務・人事部 松岡梨奈さん(善通寺第一高校出身)
大倉工業の「新規事業創出」
その一つが、国も実用化に力を入れている「ペロブスカイト太陽電池」だ。現在よく見かける黒い大型パネルの「シリコン系太陽電池」は発電効率が高い反面、設置場所が限られる。ペロブスカイト太陽電池は材料をフィルムなどに塗布・印刷してロール状で生産でき、低コスト、軽量かつ薄型、折り曲げ可能といったメリットがある。その生産過程で、大倉工業がもつフィルムの「製膜」やフィルム表面に材料を「塗工・印刷」する技術を活かせるのが最大の強みだという。
現在は発電効率を上げる方法などについて研究しながら開発を進める。同時に、新製品開発、新規事業創出の際は自社の価値ある技術やアイデアなどを知的財産として守る体制も整備。社内全体で、次世代の成長分野への参入や新市場開拓を目指している。
どのような事業に関わっていますか。

法務知財部 三宅 麻奈美さん(善通寺第一高校出身)
三宅 開発している様々な製品について、特許侵害の危険性はないか、どうすれば回避できるか、会社の知財を守るには……といったことに関わる業務です。特許申請となると従来技術を把握するため過去の文献を読み込んだり、社内の技術者と発明内容について話をしたりと根気よく進める必要があります。知財について社内向けの研修を行うこともあります。
おもしろいと感じることは。
冨野 試行錯誤を繰り返しながら「発電量が上がった!」など、成果が出ると楽しいです。薄くて折り曲げ可能という特性を活かせば、今まで太陽電池を設置できなかった建物の壁面、IoTデバイスや自動車にも実装……と市場が広がることが予想できます。多くの企業が開発に力を入れている最先端の分野に関わり、新しいものを開発しているので日々、充実しています。
今後、力を入れたいことは。

R&Dセンター 冨野 舜介さん(高松西高校出身)
冨野 私も、知識の引き出しを増やしたいと思っています。太陽電池は新しい分野で知らないことの方が多く、開発に関わるチーム全体で情報共有しながら知識を増やしている感じです。自分から積極的に論文などを探して「こういう情報があります」と発信できるようにしたい。論文は英語が多いので、英語の勉強も頑張りたいと思っています。
◆キーワード
ペロブスカイト太陽電池

大倉工業株式会社
- 住所
- 香川県丸亀市中津町1515番地
- 代表電話番号
- TEL.0877・56・1111/FAX.0877・56・1230
- 設立
- 1947年7月11日
- 社員数
- 単独 1,052名、連結 1,904名(2023年12月31日現在)
- 事業内容
- 各種ポリエチレン製品及びポリプロピレン製品の製造販売、光学機能性フィルム等の製造販売、パーティクルボード、加工ボード及び加工合板等の製造販売、木材加工、宅地造成及び建物建築の販売
- 資本金
- 86億1900万円
- グループ会社
- 関西オークラ、関東オークラ、九州オークラ、オークラプロダクツ、オークラホテル、オークラハウス、ユニオン・グラビア、オークラプレカットシステム、オークラ情報システム、オー・エル・エス 他
- 地図
- URL
- https://www.okr-ind.co.jp/
- 確認日
- 2024.09.19
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