
(前列左から)合成樹脂事業部 野島嘉人さん(丸亀高校出身)
R&Dセンター 内海佳奈さん(高松第一高校出身)
(後列左から)人事部 成岡竜八さん(三本松高校出身)
人事部 徳永圭宏さん(坂出商業高校出身)
総務広報部 佐藤綾帆さん(高松商業高校出身)
大倉工業では、柱となる事業を絶えずブラッシュアップすると同時に、近い将来新たなニーズが生まれる可能性がある分野の研究、新商品開発、新事業創出にも力を入れている。現在は、食品包装から産業資材まで様々なプラスチックフィルムを製造する合成樹脂、スマートフォンなどのディスプレイ用光学フィルムといった商品を製造する新規材料、建材の3事業を中心に展開。これらの事業を通して「製膜」、機能の違うフィルムをミクロン単位で合わせる「貼合」、物質から特定成分を分離する「抽出」といった技術が蓄積されてきた。
その一つ、製膜技術を活かした商品には鮮度保持の機能をもつ食品包装フィルムがある。フィルムによって消費期限を延ばすことができ、フードロス削減に貢献した。
また、新分野への挑戦として「農業」での新事業創出も目指している。具体的には、今まで廃棄されていた植物の葉や茎などから有効な成分を抽出し、化粧品やサプリなどに活用する研究だ。将来のニーズをいち早く見出し、技術と人材で応えていく。
開発職としてどのような業務に 携わっていますか。

R&Dセンター
内海 佳奈さん(高松第一高校出身)
【内海】農業で使う新素材のフィルム、というのではなく全く新しい事業として「農業」分野に挑戦しています。今まで捨てていた葉や茎などから成分を抽出して、どんな成分があるのか、成分の機能などを調べて新たな商品開発につながるよう研究しています。
顧客の声をどう開発に 活かしていますか。

合成樹脂事業部
野島 嘉人さん(丸亀高校出身)
【野島】水と二酸化炭素に分解される生分解フィルムや再生原料を使ったフィルムなど、環境配慮商品への要望が高まっています。「こんな機能がほしい」という声を形にするのは難しいですが、合成樹脂事業は70年以上の歴史があるので素材や製造方法に関するデータや知見がそろっている。それをベースにすることで、スピーディーに開発できるのも強みです。
仕事のおもしろさと、 今後の目標は。

【内海】廃棄されていたものを私たちが買い取ることで生産者の利益にもなり、地域課題解決に貢献できていると感じます。今後は、エキスを使った新たな製品をつくりたいと思います。
高校の時にやっておいた方がいいこと
高校の時グループでテーマを決めて研究する授業があり、研究職に興味を持ちました。おもしろいという思いを大切にしてください。
野島さん
仕事をする上では知識だけではなく、考える力も大切。気になったことはすぐ調べて考えるくせをつけるといいかもしれません。
◆キーワード

抽出
大倉工業株式会社
- 住所
- 香川県丸亀市中津町1515番地
- 代表電話番号
- TEL.0877・56・1111/FAX.0877・56・1230
- 設立
- 1947年7月11日
- 社員数
- 単独 1,042名、連結 1,935名(2022年12月31日現在)
- 事業内容
- 合成樹脂事業、新規材料事業、建材事業 他
- 資本金
- 86億1900万円
- グループ会社
- 関西オークラ、関東オークラ、九州オークラ、オークラプロダクツ、オークラホテル、オークラハウス、ユニオン・グラビア、オークラプレカットシステム、オークラ情報システム、オー・エル・エス 他
- 地図
- URL
- https://www.okr-ind.co.jp/
- 確認日
- 2023.09.21
おすすめ記事
-
2020.04.02
くもり防止と鮮度保持を同時に実現
食品トレイ用フィルム「エコラップBSS-V2」 大倉工業
-
2010.07.01
不況こそ、「攻め」の経営
新社長の強みは、人的ネットワーク大倉工業 代表取締役社長 高濵 和則さん
-
2018.07.05
知恵と創造力で 自分の道をつくり、歩む
大倉工業 社長 神田 進さん
-
2023.11.27
職人技とロボットの両輪で
よりハイレベルなものづくり錦工業
-
2023.11.27
精度の高い金型と加工技術で
製品を「真円」に近づける山城金属
-
2023.09.27
開発、生産技術、製造が連携し、
省人化のための設備を自社開発レクザム
-
2023.11.27
計測制御技術のノウハウを活かし
企業の「脱炭素・省エネ」に貢献四国計測工業
-
2023.11.27
企画から組み立てまで、試行錯誤
顧客のニーズに応える日進機械
-
2023.11.27
「安全、良質な水を安定供給」に加え
新たな時代に対応するために進化する水資源機構
-
2022.11.17
高精度な写真表現から
精密機器製造までナベプロセス
-
2022.11.17
基盤となる技術があるから
難しい新分野にも挑戦できる香西鉄工所