15年間で3.2倍、香川県は全国23位
第14回 2025年「全国女性社長」調査

東京商工リサーチ

Research

2025.12.04

※本調査は、東京商工リサーチが保有する2025年7月現在の約440万社の経営者情報(個人企業を含む)から、女性社長(病院、生協などの理事長を含む)を抽出し、分析した。

全国の女性社長 68万4669人

全国の約440万社のうち、女性社長は過去最多の68万4669人(前年比5.4%増)にのぼることがわかった。前年から3万5407人増え、全社長の15.55%(前年15.24%)を占めた。

調査を開始した2010年に21万2153人だった女性社長は、15年間で3.2倍(222.7%増)に増えた。都道府県別の女性社長の最多は、東京都の17万5258人、最少は島根県の1768人で、100倍の開きがあった。女性社長率は、沖縄県が20.6%で唯一、20%を超えた。香川県の女性社長は4422人で、女性社長率は14.4%、全国順位は23位だった。

過半数が「サービス業他」で活躍

女性社長が最も多い産業は、「サービス業他」の34万3476人(構成比50.1%)で、過半数を占めた。創業の敷居が低い食堂・レストランなどの飲食業や、顧客志向を掴んで女性が活躍しやすい美容業、介護サービスなどの業種に多い。

次いで、不動産業10万1562人(同14.8%)が続き、初めて10万人を超えた。このほか、小売業6万8324人(同9.9%)、製造業4万1429人(同6.0%)が続く。

「女性社長率」は、不動産業が25.15%で最も高く、4人に1人が女性社長だ。次いで、サービス業他19.38%、小売業15.87%、情報通信業13.61%の順で高い。

一方、「女性社長率」が最も低いのは、建設業5.52%。このほか、農・林・漁・鉱業8.31%、運輸業9.48%の順で低く、下位の3産業は10%を下回る。

平均年齢は65.2歳、男性より1.6歳高い

年齢が判明した女性社長の平均年齢は65.2歳で、男性社長の平均63.6歳より1.6歳高い。産業別では、不動産業67.6歳が最も高く、小売業67.3歳、建設業66.1歳、卸売業66.0歳、運輸業64.8歳、製造業64.6歳が続き、4産業が全体平均より高い。一方で、情報通信業は57.3歳(前年58.2歳)で、60歳を唯一下回った。

女性社長は小規模傾向

売上高や従業員数が判明した企業を分析すると、売上高別の最多は1億円未満の70.5%で、7割を占める。同レンジの男性社長は59.5%で、女性社長が11.0ポイント上回る。次いで、1億円以上5億円未満が22.7%(男性社長27.7%)で続き、5億円未満が93.2%(同87.2%)と9割超を占めた。

一方、100億円以上は0.21%にとどまり、男性社長の1.00%とは約5倍の差が広がる。このほか、50億円以上100億円未満は0.28%(同0.84%)で、50億円以上は0.49%にとどまる。

東京商工リサーチ四国地区本部長兼高松支社長 波田 博

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