百十四銀行が最多 香川銀行、高松信金と続く
香川県1万5552社「2025年 企業のメインバンク」調査

東京商工リサーチ

Research

2025.10.02

顔ぶれ変わらず、勢力図安定

香川県に本社を置く企業1万5552社のメインバンクは、百十四銀行が7460社(シェア47.97%)で最も多かった。以下2~10位は、香川銀行2858社(同18.38%)、高松信金1402社(同9.01%)、中国銀行1298社(同8.35%)、観音寺信金670社(同4.31%)、四国銀行399社(同2.57%)、伊予銀行272社(同1.75%)、香川県信組194社(同1.25%)、農業協同組合163社(同1.05%)、三菱UFJ銀行117社(同0.75%)となった。

1位、2位は前回に引き続き香川県の第一、第二地銀、3位には前回に引き続き高松信金が入った(2023年は中国銀行と同率3位だった)。4位は中国銀行。その他、5位以下の顔ぶれは前回と同じで、シェアについても大きな変化はなかった。トップ行の百十四銀行は、伊予銀行、阿波銀行、四国銀行と共に「四国アライアンス」で連携。

全国はメガバンク3行がトップ独占

全国160万5166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

2025年1月に青森みちのく銀行、あいち銀行がそれぞれ合併により誕生し、銀行で1万社超えが36行に。26年には福井銀行と福邦銀行、八十二銀行と長野銀行が統合を予定している。この他、第四北越フィナンシャルグループと群馬銀行、千葉銀行と千葉興業銀行も経営統合に向け調整中で、地銀再編の動きが活発化している。検討中を含めると2万社超えは13グループに増加し、地銀グループの事業拡大も進んできた。

四国勢は伊予銀行が最上位、百十四は43位

人口減少や地域経済の停滞、さらに金利上昇を背景に、取引先の移動やメインバンク変更など、金融機関の立ち位置にも濃淡が出てきた。取引先の増収増益率では、1位沖縄銀行、2位琉球銀行と沖縄県勢が取引先への支援効果が出ている。取引社数の増加率では、GMOあおぞらネット銀行などネット銀行の存在感が増し、枚方信金(大阪)や滋賀中央信金(滋賀)などの信金勢も健闘し、業態を超えた競争が激化している。

四国地区に本店を置く金融機関の中では、伊予銀行が26位で最上位であった(前年26位)。百十四銀行43位(前年42位)、阿波銀行55位(前年53位)、四国銀行62位(前年61位)、香川銀行92位(前年91位)、愛媛銀行93位(前年92位)、徳島大正銀行101位(前年102位)、高知銀行111位(前年108位)と続いた。

東京商工リサーチ四国地区本部長兼高松支社長 波田 博

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