プログラミングの面白さを伝える
学生主導の中学生向け公開講座

香川高等専門学校詫間キャンパス 情報工学科

Interview

2025.12.18

全国高等専門学校プログラミングコンテストで部門最優秀賞を通算9回獲得、高専ロボットコンテストでも強豪校として全国に知られる香川高専。その高い実力を支える柱の一つが、同校の実践的なプログラミング教育だ。

詫間キャンパス情報工学科では、毎年秋に子どもたちにプログラミングの楽しさを伝える2時間の公開講座を企画している。中心となるのは、情報工学科を卒業し、専攻科の電子情報通信工学専攻に進んだ学生たち。2年次の科目「特別実験・演習Ⅱ」を通じて、どのプログラミングツールを使ってどんな内容の講座にするかを学生たち自身が企画する。4月から週1回の授業で内容を作り込み、例年秋に開講。自ら企画し、実践し、問題解決力を高めていくPBL教育は高専の特徴でもある。

小・中学校にプログラミングの授業が導入されていることを背景に、受講者層はプログラミング初心者の中学生を想定。学生たちがほぼマンツーマンできめ細かく対応できる規模で公募する。今年は若山裕太さん・田中松輝さん・安藝彰健さん・森田旬さんの4人が、人気ゲームの製作にも使われたソフト「Unreal Engine」を使って簡単なゲームをつくる講座を企画し、三豊市内のほか徳島・岡山などから5人の中学生が集まった。

一方的に教えるスタイルではなく、子どもたちが自分でやってみる機会をつくって、自分で学ぶ意欲を刺激することを重視したのも学生たちのアイデアだ。「いつもは授業を受ける側ですが、教える側として相手の視点に立つことを意識しました」(若山さん)、「先輩たちの例も参考に、楽しく参加できる工夫を凝らしました」(安藝さん)。Unreal Engineを初めて触ったメンバーも多いが、「直感的に操作できて使いやすい」(森田さん)、「僕たち自身の経験にもなった」(田中さん)と、新しい学びを得ていた様子。

この公開講座は10年以上の歴史があり、子どもたちに向けて高専で学ぶ面白さを発信する場でもある。25年度入学の1年生には、講座に参加したことをきっかけに進路を決めたという学生も。同校の「自発性を尊重する実践的な学び」を象徴する取り組みとして、これからも継続していく予定だ。

香川高等専門学校

住所
香川県高松市勅使町355
代表電話番号
087-869-3811
設立
昭和18年
キャンパス
高松キャンパス
〒761-8058 香川県高松市勅使町355 TEL087-869-3811/FAX087-869-3819

詫間キャンパス
〒769-1192 香川県三豊市詫間町香田551 TEL0875-83-8506/FAX0875-83-6389
地図
URL
https://www.kagawa-nct.ac.jp/
確認日
2024.03.07

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