自社一貫施工で「街の光」をつなぐ

株式会社三友電工

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2024.12.19

発電所でつくられた電気が変電所を経由して配電されてゆく過程で、超高圧の送電を担う「特別高圧電力ケーブル」は、社会インフラを支える大動脈といえる。三友電工は、径が太く長大なケーブルを正確に布設・接続し、その後のメンテナンスから古いケーブルの撤去・更新までをすべて自社で手掛けられる、全国的にも珍しい一貫体制を確立している。

特別高圧電力ケーブルの取扱はニッチな技術であり、特に電気が正しく通るようケーブルとケーブルをつなぎ合わせる「接続」ができる技術者は業界でもきわめて少ない。周囲の環境や施工難易度が毎回異なる現場で、布設された太いケーブルを1ミリ単位の精度でつなぐ繊細かつ高度な技術が求められる。施工はケーブルメーカーが主導することが多いが、三友電工が自社一貫で施工に対応できるのは、社内に訓練設備を整えて訓練時間も業務とみなすなど、業界ニーズの高い接続技術に重点を置いた人材育成の賜物だ。

現場は全国・海外に及び、ニーズは既存ケーブルの撤去・更新も見すえて10年スパンで安定感がある。市街地の地下、鉄塔の上、瀬戸大橋の管理エリアなど通常は立ち入ることができない場所での作業が多く、日常生活で同社の業務を目にする機会は少ないが、代表取締役社長の寺井誠次さんは「インフラを支える責任と誇りを感じます。山の上から街の夜景を見下ろした時、目に映る明かりをすべて結んでいるのが私たちの仕事です」と語る。

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