香川の未来に思いを馳せる

日本銀行 高松支店 支店長 大塚 竜

column

2025.04.03

先日、香川県立アリーナが開館しました。有名アーティストの公演や各種イベントが開催され、高松駅周辺は賑わっています。4月には瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)が始まるなど、今年はイベントが目白押しです。

アリーナと瀬戸芸に共通して感じられるのは「リアル」の良さです。音楽・動画配信サービスが普及し、芸能やスポーツを手軽に視聴できるようになりましたが、ライブにはその場でしか味わえない魅力があります。また、瀬戸芸は、島などを実際に訪れ、美しい自然や地域住民とも触れ合いながら作品を鑑賞するスタイルをとっています。曲がりくねった路地裏や海沿いの道を延々と歩くなど、作品へのアプローチも楽しみの1つですし、四季折々の景色、人との出会いも思い出として残ります。

さて、日本銀行の支店では、各地の企業に業況等のヒアリングを行っています。統計のようなマクロ情報だけでは経済の実態を捉え切れないため、企業から直に話を聞き、生の情報を集めることが重要と考えています。私や支店担当者も経営者の皆さまと面談の機会を数多く頂戴していますが、直接お会いして伺ったお話は示唆に富むものばかりです。また、工場や店舗などで働く方々の姿を拝見すると、事業の勢いを実感できます。これらのリアルな情報を本店へ報告し、政策判断に役立てることが日銀の調査機能の強みでもあります。ご厚情に感謝し、引き続きのご協力をお願い申し上げます。

地方創生が叫ばれて久しいのですが、日本各地で実情はそれぞれであり、地域ごとに対応の在り方は異なると思われます。したがって、現地に入って感じたことから、有益なヒントが得られるはずです。今年は、県内で開催される多数のイベントを通じて交流人口が増加し、当地への関心が高まるなど、様々なプラスの効果が表れることでしょう。明るい未来を思い描き、ここ香川が大きく発展していくことを期待しています。

日本銀行高松支店 支店長 大塚 竜

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日本銀行高松支店 支店長 大塚 竜

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