魅力のある楽器、アルトサックス
実際に楽器を手にし、レッスンを始めたのは前任地の徳島時代から。今年3月の高松着任以降も、月3度のレッスンを続けている。個人練習も怠らない。帰宅し、夕食の前に吹く。「練習を終えるとお腹が減り、食欲も倍増です。体調が悪いとよく吹けないから、健康にも気をつけますね」。レッスンの課題曲はあるが、それだけでは物足りない。吹きたい曲を見つけて、「今は『オルフェの歌』を表情をつけて吹いています。音を出すときも、緩めの息から強い息にしたり、気持ちを込めたりとか。まだまだだとは思いますが、最近は自分でも少しずつ音が良くなってきていると感じますね」。ときには誰かに聞いてもらいたい。妻の恵さんに電話をかけ、スピーカーフォンにし、ライブで聞かせることも。「1週間に1回くらいかな。女房はうまくなったわね、ハーモニカよりいいわねと言ってくれます(笑)」
音楽好きの原点は・・・・・・
そのほか楽器では、キーボードはコードをおさえることもできるし、「実は高校時代には、文化祭で演奏することを目的にバンドを結成しまして、そのときはドラムを担当したんです」。音楽に詳しい友人から音楽の基礎理論も学んだこともあった。
いつも身近に音楽や楽器の存在がある八木さん。八木さんの音楽好きの根源はどこにあるのか。
八木さんの成長期、ラジオやテレビからは洋楽がたくさん流れていた。ブルースやジャズが身近だった。「幼いころは、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズがよく流行っていましたね。子どもの耳にも印象に残りました」。洋楽に日本語の歌詞を付けたポップスも多かった。中学生のころはベンチャーズやビートルズが全盛だったが、八木さんはローリング・ストーンズのほうが好きだったという。高校時代にはグループサウンズが人気で、いいなと思ったのはゴールデン・カップス。ヒットした曲は歌謡曲調だったが、彼らのバンドがよく演奏していたのはブルース系の曲だったのだという。「洋楽指向でブルースやジャズが好き。それは昔も今も変わってないんでしょうね。だからテンホールズハーモニカやアルトサックスに魅力を感じたのだと思います」
そして古い記憶の中には、母親の歌声もある。「そういえばお袋は台所仕事をしながらよく歌を歌っていたんですよ。高峰三枝子の『湖畔の宿』とかね。母の歌をよく耳にしていた。音楽好きになったのは、そんなことも影響しているのかな」
八木 正一 | やぎしょういち
- 略歴
- 1950年 8月16日千葉県生まれ
1973年 9月 司法試験合格
1974年 3月 京都大学卒業
1976年 4月 判事補任官
1996年 4月 司法研修所教官
2000年 8月 東京高裁判事
2002年 1月 東京地裁判事部総括
2004年 12月 東京家裁判事部総括
2008年 11月 徳島地・家裁所長
2010年 3月 高松地裁所長 - 写真
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