『故郷は地球』

四国なんでも88箇所巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

column

2020.02.06

人材流出県と言われて久しい香川県ですが、もはや自虐的笑い事ではなくなってきております。

若くして町へ出ていった人材でもいつかはUターンで還ってきてくれるものと、田舎の我々は儚くも心のどこかで待っておりますが、その例は年々少なくなり、大多数は都会で他の地方の連れ合いと結婚して家庭を持ちます。その連れ合いからすると見知らぬ土地にUターンするなどは、まさに暴挙。また、その子弟の代までは実家への帰省やらでなんとか田舎を覚えておいてくれますが、そこから先になるともはや無縁となってしまいます。そうなると「貴方の先祖はどこの出ですか?」と聞かれても、「香川」いや「四国」もしかすると「日本」と答えるのがやっととなるかもわかりません。

しかし振り返って考えてみますと私達自身も先祖はどこから来たのか、もう十代も遡るとほとんどの人の血縁的出自は不明なのではないのでしょうか?平家の刀を大事に家宝で持っていても、落ち武者狩りで奪った方かもわからんし(笑)。逆にこれから一世紀、二世紀と経った時代に皆さんのご子孫は必ず四国にいるのでしょうか?その頃は世界どころかひょっとして他の天体にいるかもわかりません。

そして、考え方はもちろん、もはや我々同様の姿かたちをしていないかもわかりません。その時でも、遙かな故郷を慈しんでくれる繋がり、故郷が快くいつでも帰還を待てる拠り所。それは『記録』です。四国がそのときにどういう場所になっていようとも、ここに我々が住み生活したという確かな記録さえあれば、遙か未来にどこかで頑張っている皆さんの子孫とこの地とが良くも悪くも繋がります。結局、一番大事な未来への遺産とは人の一生とその系譜を繋ぐデータなのかもわかりません。

四国なんでも88箇所 巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

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