「胸につけてるマークは流星」

四国なんでも88箇所 巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

column

2025.08.21

世間の本当の姿はよくわかりませんが、世界の歴史を見ると、どうも我々現代人は「人頼み」「環境頼り」の感が強いのではないかと感じます。私の世代は昭和の生粋のテレビっ子、参考図書よりも少年マガジンでしたので、予測しない何か起こったり、どうしようもない何かが現れれば、手にしたカプセルがピカリと光って巨大な宇宙人が現れたり、指輪と指輪を合わせると無敵の魔法使いが出てきたりして、約3分程度で解決してくれていました。今でも身近には、呼んでもないのに来てくれるパットマンXや含蓄(がんちく)のある風なお言葉を唱えながら何がしたいのかイマイチよくわからないデロリンマンみたいな自称ナントカ人はたくさんいます。(ここにこんなこと書いている私もそうでしょうか 笑) でも皆さん、結局は自分のことは自分で解決しないと、ヒーローを崇めてもおそらく何も起こりません。

「今は時代の変わり目」という表現をいろいろな場所で見聞きするようになりました。そもそも『時代』とは潮流やトレンドのことでしょうから、歴史のドラマのように「何月何日をもって江戸幕府成立」というようなものでは実際にはないと思います。川の流れも長い間の風水による浸食によって変わっていくものですので、ある日、台風で突然地形が崩れたとしても、それはよくよく考えたら永い永い年月の細かい雨風の積み重ねの結果であります。そう考えると、今日の「毎日毎時間」が変化の連続で、結果的に時代が動いているに過ぎません。朝、目を覚ますごとにその日を、昨日とはまったく異なる別の日として過ごしている人と、昨日の繰り返しとしてルーティーンを行っている人とでは、一年でまったく別の人生となっているでしょう。

先日、誰かの夢の予言として「7月5日」の大災害の話題が世界を駆け巡りました。それがどうだっかは別として、インバウンドの方の一部は大きく動揺しました。喉元過ぎれば熱さは忘れてもう遙か過去の笑い話になっているのかもわかりませんが、ああいうことがあって人が騒いだ事実は残り、わずかではありますが以前と以降とでは日本観光に向けたトレンドも少し変わってきています。もちろんコロナ以前と以降ほど大きく人心がうつろったわけではありませんが、こういったわずかなことの積み重ねで時代は大きく変わってきます。その気配に感づくかどうかで、マーケティングもビジネスも大きく変わってくることは確かです。万物流転が世の理です。100年後の学校の授業では、大きく見れば、その町の未来やその地域の方の生活も、今日起こっているなんでもないことが、その頃の人達から見れば、「時代の切れ目」と言われるようになっているかもしれません。変化に応じて時代を過ごせるように、今日の1日を大事に生きていければと思います。

四国なんでも88箇所 巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

略歴
1960年4月5日 高松市生まれ
1979年 高松高校 卒業
1984年 早稲田大学政治経済学部政治学科 卒業
    株式会社西武百貨店 入社
1986年 株式会社久本酒店 入社
1992年 代表取締役社長 就任
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四国なんでも88箇所 巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

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