『百億の昼と千億の夜』

四国なんでも88箇所巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

column

2019.11.07

あちらこちらで地方の人口減についての悩みが飛び交っています。一般に、閉鎖された地域内の人口は、発展途上の多産多死の状態から、医療や保健の発達による多産少死時代へ、最終的には安定した少産少死へと落ち着いていきます。つまり今、我々が直面している人口減というのは、人口爆発が起きている中国やインドでも、また起きつつあるアフリカ諸国といえども、どの国にでもどの社会にでも、いずれは同じ道をたどるに違いない避けようのない自然現象なのでしょう。

一方、集団で生きる人間の性として都市への流出はとまらないでしょう。土地に縛られる封建制度等の「しがらみ」がなくなって自由に移動できるようになった人が田舎を出てどんどん都会に集中するようになったのは、これもまた自然の摂理であり、これにいかに対処するのかは、「税制」や「法律」等の制度的問題です。

コロンブスから200年足らずで、なぜアメリカのように新大陸が移民による大国になったのかというと「新しい冨(資源)がたくさんあったから」という経済的理由よりも、単純に「一度来たら帰れなかったから」というなかば閉鎖された地理的理由と、「当時の先進国と比べてワイルドであったから」というような多産多死状態の地域だったからではないでしょうか。

とすると、これから四国がとるべき解の一つとして、一度、少人口に落ち着いた頃を見計らってはじめから人口サイクルをやり直しながら、人口流出を阻害する鎖国政策をとるという「フロンティア時代政策」というのがあるのかもわかりません。もちろん制度も経済も独立した新しいパラダイムを持たねばなりません。幸い四国は地理的気候的には食料の自給自足も可能ですし、海で隔てられている分、人の入出管理も容易で、今の世界情勢が続くのであれば安全保障もやりようはあります。そうすれば全国のみならず世界中から開拓者魂を待つ人を集められます。

四国に新しい国家をつくるくらいの壮大なビジョンがなければ道は開けません。とは言えミレニアム単位の歴史では再び人口減に見舞われ、他の地域に栄華が遷ります。そうやって人間は歴史を織りなしてきたのでしょうね。

四国なんでも88箇所 巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

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