讃岐のセロリ

野菜ソムリエ上級プロ 末原 俊幸

column

2020.02.20

上:一般的なセロリ、下:香川県産ミニセロリ

上:一般的なセロリ、下:香川県産ミニセロリ

香川県を代表する野菜として、ブロッコリーやアスパラガスなどは有名ですが、実はセロリもかなりの生産量を誇ります。全国にセロリの産地はそんなに多くはありません。香川県はその産地の一つで、全国7位の生産量。冬場に市場をにぎわします。

さて、一般的に店頭で売られているセロリは、1本ずつ個装された状態ですが、茎に見える部分は、正確には葉柄(葉の軸の部分)なのです。出荷は株の状態であり、県内の店頭では「ミニセロリ」という名称で、株のまま店頭に並んでいることもあります。

セロリは、その香りが苦手という理由で、生の状態だと子どもたちにはあまり好かれない野菜ではあるのです。しかし、吟味してみると、実は「コンソメスープ(ブイヨン)」の香りであることがわかります。セロリは生ではなく、加熱調理することで、その魅力が発揮されます。スープ、オムライスなど、洋食と呼ばれる料理にセロリを入れると、その味は格段に向上します。個人的には「セロリを1株使いこなすことができれば、料理の腕が上がる」と考えています。

もう一つ、セロリの有名な使われ方に「ブーケガルニ」があります。一般的にはセロリをはじめ、パセリ、ローリエなど、いろいろなハーブをブーケ状にして、煮込み料理の香りづけに使います。それ以外にも、香りに特徴ある野菜を組み合わせることで、これの代用ができ、「セロリ、金時ニンジン、ネギ」と香川県の主力野菜を使った、「さぬきブーケガルニ」を作ることも可能なのです。
※データ出典:平成30年産野菜生産出荷統計(農林水産省)

※データ出典:平成30年産野菜生産出荷統計(農林水産省)

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん

写真
野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ