初夏の野菜

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸

column

2019.05.16

ニンニクの荷姿

ニンニクの荷姿

香川県の農業を考える上で、稲作と麦作の二毛作を忘れてはなりません。水のやりくりで苦労してきた香川県では、農業用水を効率的に利用するために、6月中下旬に一斉に田植えを始め、10月に稲刈りを行います。

冬場も温暖で乾燥した気候であることから、麦作に適しており、11月から6月にかけて麦が栽培されています。稲作と麦作を組み合わせることで、1年を通して1枚の水田を効率的に使うことができるのです。

実は、野菜の栽培についても、この米麦の二毛作にあわせた栽培が可能な品目が選ばれています。ソラマメ、玉ネギ、ジャガイモなど、田植えまでに収穫ができる初夏の野菜のバリエーションが多いことも特徴です。

近年、香川県で特に力を入れている初夏の野菜がニンニクです。香川県のニンニク出荷量は青森県に次いで全国2位を誇り、水田で栽培するニンニクとして他県からも注目されています。最近は、香川県独特の温暖な気候を利用して、国産のニンニクが品不足になる5月上旬を狙った早期栽培への取り組みもなされています。

香川県では、5月になると、地元産のニンニクが店頭に並び始めます。長期保存のための乾燥をしていないので、とてもフレッシュな香りが特徴で、店によっては1kg入りのネットで販売されています。この時期に、大量に購入して皮をむいて冷凍しておくと、1年間を通じて香川県産のニンニクを楽しむことができます。

野菜ソムリエ 上級プロ 末原 俊幸さん

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