
今、地域の少子高齢化やデジタル化への対応といった課題に対し、自治体や地元企業と連携した取り組みを進めている。2019年には、将来有望なベンチャー企業の発掘・育成を目的に「香川テックプラングランプリ」の開催に尽力した。ものづくり、バイオといった分野の研究開発型ベンチャー9組が最終選考会でプレゼンを行った。
20年には、三豊市とAIやIoTなどの先端技術を活用した産業振興への連携・協力に関する協定を結んだ。「銀行ならではの経営支援やビジネスマッチングを行い、地域振興をサポートしていきたい」
多彩なキャリア

広島東支店オープン時のポスター
そういった視点をもつようになったのは、多彩なキャリアが関係しているという。入行後は営業店で経験を積んだ後、融資部でさまざまな地域の案件に関わった。東京支店では、他行の銀行マンと情報交換する機会も多く、自社の銀行の特徴を客観的に分析することができた。
印象に残っているのは、広島東支店の開設準備責任者として赴任した経験だ。広島カープの本拠地・マツダスタジアムの目の前という立地もあり、開設前から注目されプレッシャーも大きかった。「『広島の中へ、もっと。』というキャッチフレーズで、地元のCMやポスターに頭取とともに出演し、オープン当日は支店長として囲み取材やラジオの生放送と、銀行員生活初のことばかり。貴重な経験でした」
ゼロから支店をつくる。建物はいずれ完成するが大事なのは中身。「言われたことだけではなくお客様の期待を超えるサービスを目指しました」。心掛けていたのは、明るく、楽しく、前向きに。「私は、頭文字をアルファベットにして“ATM”と言っていました。日々明るく仕事を楽しみ、お客様の困りごとの解決に対してはできる方法を考えて前向きに。支店のメンバーも一丸となってくれて、地元の人に頼られる支店になっていったのは嬉しかった」
銀行マンのやりがい

四国地区本部のメンバーと(女木島)
今後は、香川にもっと人を呼び込めるよう、地域ならではの魅力を発信していきたいという。「他地域の違う考え方をもつ人が加わり、それが刺激となって私たちも変わる。そういう循環をつくりたい。すぐに結果は出なくても、少しずつ地域活性化の種をまくのが銀行マンの仕事です」
石川恭子
西明寺 康典 | さいみょうじ やすのり
- 略歴
- 1966年 岡山県生まれ
1989年 中国銀行 入行
1999年 融資部調査役
2006年 融資部次長
2009年 備後地区本部次長
2010年 落合支店長
2012年 広島東支店開設準備委員長
広島東支店長
2015年 東京支店長
2017年 執行役員営業統括部長
2019年 常務執行役員 四国地区本部長
おすすめ記事
-
2023.12.07
『瀬戸の都』ブランドの確立を
香川県観光協会 専務理事 佐藤 今日子さん
-
2023.03.02
不動産を通じて地域活性化に貢献を
公益社団法人 香川県宅地建物取引業協会 会長 加内 雅彦さん
-
2022.04.07
人のつながりに感謝し1日1日を大切に
コンフォートホテル高松 マネージャー 熊谷 優太さん
-
2021.12.02
あるべき姿を考え、進んでいく
三井住友海上火災保険株式会社高松支店長 大矢邦雄さん
-
2020.12.03
四国を存在感のある地域にしたい
四国地方整備局 局長 丹羽克彦さん
-
2015.12.03
海事から観光まで
四国運輸局長 瀬部 充一さん
-
2017.12.21
四国は大切なものが残る豊かな場所
NTTドコモ四国 執行役員四国支社長 立石 真弓さん
-
2018.07.05
四国愛とよそ者目線で 地域の企業を支える
日本政策投資銀行 四国支店長 久保田 和雅さん
-
2025.02.06
2025年の香川・レガシー
香川県教育委員会 教育長 淀谷 圭三郎
-
2025.02.05
「こども図書館船 ほんのもり号」プロジェクト発表会開催
香川県地域活力推進課
-
2025.02.05
「ドライブパスでにし阿波へ」開催中