「Withコロナ」で前向きに変化していく

株式会社DaRETO 城石果純さん

column

2021.03.18

寒霞渓ロープウェイ

寒霞渓ロープウェイ

「Withコロナ」といわれる生活が始まり、約1年たった。観光関係の仕事をすることが多かった私たち夫婦にとっても激動の1年だったが、覚悟を決めて変わることを始めたいと思う。

2020年度は中止した社会人の学びの場「しまの塾」、21年度は開催の方向で動いている。万が一島内でクラスターなどが発生した場合は、オンラインに切り替える対応をしながらの継続を決意した。

一緒に仕事をさせていただいている寒霞渓ロープウェイでも、人が少ないからこそできることをしようと、ロープウェイを使用した結婚式を企画している。ロープウェイから新郎新婦登場といった通常なら考えつかなかった結婚式である。

小豆島中央高校で数年前に共同で立ち上げた「しまのみらいプロジェクト」も4期目が終わった。高校時代一緒に活動し、現在はスタッフで参加してくれているプロジェクトOGが「この経験は絶対に役に立つ時がくるから、やってきた活動に誇りを持ってほしい」と学生さん達にスピーチしているのを見て、不覚にも涙が溢れそうになった。

先日は町内の中学校の「進路を考えるつどい」でお話させていただいた。保育士、看護師、警察官、美容師、建築会社の方に交じって私である。小豆島出身の先生は「子ども達に視野を広げてもらいたくて、移住してきた人にも話をしていただいた」といってくださった。十数年前に頑張って取得した教員免許は、一度も生かされることはなかったが、こういう形で教育に携われることは本当に嬉しく、今後は大学にも活動の場を広げたいという希望をもっている。

そして現在、ログハウスのセルフビルドに挑戦しているが、その過程で私たちが暮らす小豆島肥土山(ひとやま)地区の作られなくなった田畑(耕作放棄地)のことに直面した。持ち主が年々島内に不在になり、美しい景観が損なわれるだけでなく、猪などの害獣被害といった課題が山積であることを知った。今後は、10年間私たちが暮らしてきた肥土山地区での活動を増やしたいと思っている。

コロナで世界は一変した。同時に私は島暮らしの良さを再認識した。前向きにひたむきに、ただ私にできることをしていけたらと思う。

城石 果純 | しろいし かずみ

略歴
1984年 愛知県生まれ
2003年 愛知県立旭丘高校 卒業
2007年 早稲田大学人間科学部 卒業
    株式会社リクルート 入社
2012年 株式会社リクルートライフスタイルに分社化
2016年 同社退社、個人事業主として独立
2017年 株式会社DaRETO 創業

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