地域を知るまち歩き

防災士 高橋 真里

column

2022.12.15

令和4年10月10日、さぬき市でイベントを実施しました。内容は、香川大学四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構の長谷川修一特任教授を講師にしたまち歩きとその振り返りの意見交換会です。当日は、予想をはるかに上回る50名超もの方が参加してくださいました。

対象としたさぬき市小田は、海と山があって、池があって自然豊か(要は自然しかない)なところです。しかし自然が豊かということは、それだけ自然災害のリスクも抱えています。昭和51年の台風17号災害では1名の方が亡くなるという被害も発生しています。

私がこのイベントを計画したのは、自分の住んでいる地域の危険性を知った上で、その良さを理解し、よりよい暮らしに繋げてもらいたいという想いからでした。

長谷川教授のまち歩きのポイントは
・ここは昔どんな(ナニ)所だった?
・どっちが高くてどっちが低い?
・ここの地面は斜めになっている?平らになっている?

参加者は、自分の知っている過去の土地の様子や伝え聞いた歴史を思い起こして考えます。そして、その場所が他と比べて高いのか・低いのか、斜面の途中なのか・平坦な場所なのかなど、問いかけに答えながらまち歩きは進みます。

今回のイベントの特徴は、まち歩きの後の振り返りにしっかりと時間を取ったことです。午前中2時間近くウロウロと歩き、昼食を挟んで午後から振り返り。振り返りの中心は、さぬき市市長の大山茂樹氏、小田支会長の植村伸二氏、時事通信社解説委員の中川和之氏、長谷川教授、高橋の5名です。その土地についての専門家の意見と地元住民の感想に、今後その地域を持続していくためのポイントなどについて意見交換しました。

その中で印象に残った言葉です。
・「人として生きる」ための魅力的な場所
・絶景は災害の産物
・どんな美しい地域も過去には災害が発生していてそれを乗り越え復興して街ができている
・大きな発展を望むのではなく、今を継続・持続していくために、今あるものを活用する
・それらに気付き考え、意識を高め、知識を深め、理解し行動に移す

この様に、自分の住んでいるところのプラスマイナス両面を理解して、プラスは伸ばし、マイナスには対策を進める地域活動のお手伝いを今後も続けていきたいと思います。

高橋 真里 | たかはし まり

1975年 さぬき市生まれ
1993年 津田高校 卒業
1997年 徳島文理大学音楽学部 卒業
2004年 台風16号高潮水害 高松水害ボランティアセンター運営
2006年 防災士養成講座受講
2011年 東日本大震災支援の日本赤十字社本社ボランティアセンター運営に関わる
2016年 香川大学学生を引率し、熊本地震ボランティア活動に参加
2017年 香川県多度津町水害 災害ボランティアセンター運営支援
2018年 西予市災害救援ボランティアセンター運営支援
    西予市・宇和島市支援活動
2019年 台風19号被災地支援(長野県長野市)
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高橋 真里 | たかはし まり

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