防災を見つめなおしたこの春

防災士 高橋 真里

column

2022.04.21

以前、このコラムで「私が防災に関わるようになったのは、「子どもたちに何かあった時、一番近くにいる自分に何ができるのだろう?」と不安になったことがきっかけでした」と書きました。

その「子どもたち」がついに巣立ってしまいました。「この子たちを守れるのは自分!」と自負していたおかあちゃんの元を離れてしまったのです。

ヨチヨチ歩きの頃は家庭内でのケガや事故が心配、大きくなって行動範囲が広がると交通事故や誘拐など外でのことが心配、登下校中や外出先で災害に遭ったら?と心配の規模が大きくなっていきました。

そして、今。

目も手も届かない所で生活する彼らが災害にあったらどうする?心配しつつ、一人暮らしの準備は「ハザードマップを見て住居を決める」ための信頼できる不動産屋さんを紹介してもらうことから始まりました。水は必ず買い置きしておくこと。カップ麺とか保存が効く食材もね。台風とか危なそうな進路になったら、籠城できる用意を持って学校へ行くこと…等々、心配は尽きません。

でも、残った我が家の中は…?夫が仕事で不在の時は?

今までは子どもたちと一緒に避難することを想定していたので、持ち出し品も複数人で持って出ればそれなりに揃う用意をしていました。しかし、これからは自分一人で持ち出すことを考えた備えにしなければいけない。荷物の点検も手伝ってくれる相棒がいない!備蓄にと水を大量に買ってきても、運んでくれる若い力がない!

あ…家族に頼りきっている我が家の状態。家族継続計画が崩壊してしまいました。

これじゃダメ!夫婦二人での備えにシフトしなきゃ!でも。彼らが帰省した時にはその幅を広げられる柔軟性も持たせなければいけないな~と考えています。

まずは、手を付けやすいところから。

ストック食材の量と種類、持ち出し品のサイズダウン、末っ子(犬)の備えはすぐにできそう。

でも、何よりも…おかあちゃん、寂しすぎて何も手に付かず…。少しゆっくりしてから、我が家の防災を見直してみようと思います。

高橋 真里 | たかはし まり

1975年 さぬき市生まれ
1993年 津田高校 卒業
1997年 徳島文理大学音楽学部 卒業
2004年 台風16号高潮水害 高松水害ボランティアセンター運営
2006年 防災士養成講座受講
2011年 東日本大震災支援の日本赤十字社本社ボランティアセンター運営に関わる
2016年 香川大学学生を引率し、熊本地震ボランティア活動に参加
2017年 香川県多度津町水害 災害ボランティアセンター運営支援
2018年 西予市災害救援ボランティアセンター運営支援
    西予市・宇和島市支援活動
2019年 台風19号被災地支援(長野県長野市)
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高橋 真里 | たかはし まり

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