地域の手でまちを元気に!

まるがめ世話やき隊 代表 紀伊 孝彦さん

Interview

2023.07.06

隊を立ち上げたのは2020年5月。コロナ禍に苦しむ飲食店や丸亀のまちに元気を取り戻したいと、うちわの港ミュージアムで「ドライブスルーでエール飯」を実施したのが端緒だった。市内の飲食店8店舗が用意した弁当などをドライブスルー式で販売する企画で、約1時間で完売、開始15分で売り切れる店も出る盛況ぶりがメディアにも取り上げられた。以降、清掃活動・イベント企画・観光ガイドマップ制作・商店街の活性化の4本柱を軸に、多彩な活動を展開している。

世話やき隊のモットーは“地域住民の手で地域を盛り上げる”こと。隊のメンバーは現在6人、イベントなどを企画する際はその都度行政・企業・地域から協力者を募るスタイルをとっている。「今までなかったことに挑戦するのが楽しくて、行政や警察に地道に許可をもらいながら手探りでスタートし、今では一定の理解を得てスムーズに企画を進めることができるようになりました」
「ひろ街でエール飯」の集合写真(2021年9月)

「ひろ街でエール飯」の集合写真(2021年9月)

21年に始めた清掃活動は、毎月第4土曜日に有志が集まり、丸亀駅から丸亀城にかけて行うもの。約20人でスタートし、企業の参加などが増えて現在は50人規模になった。メンバーが毎回テーマを決めて独自の視点でまとめる観光ガイドマップ「まるのみ」は、企画書と協賛金をもとにプロの制作スタッフに依頼する本格的な仕上がりで、宿泊施設などの配布先でもすぐになくなってしまう人気ぶりだ。

紀伊さんは丸亀通町商店街を活動拠点とする「シャッターをあける会」の代表を務め、商店街を舞台にユニークなイベント活動に注力してきた。隊が取り組む商店街の活性化活動はその延長でもあり、旧来の交友関係を生かしながら、「丸亀通町の大おきゃく」をはじめ日本酒祭りや地域スポーツのパブリックビューイングなどのアイデアを次々と実現してきた。

活動の原点は商店街。商店主を中心に地域と連携する中で、時には上手くいかないことも、活動をやめようと思うこともあったが、大学時代の先輩に掛けられた「輝く将来の我を支ゆるは過去の己、ゆえに今を懸命に大勇抱き生きる」という言葉を胸に、単発で終わらず、地域に根ざして挑戦を続けていくよう心掛けてきた。「やると決めたら絶対にやります。失敗したら記録を残して、次の挑戦に生かしていけばいいんです」
高知・四万十町「しまんと新聞ばっぐ」の先進事例を軸とする「新聞バッグ普及プロジェクト」が丸亀市の提案型協働事業に採択され、6月から本格始動中。今後、高知のイベントにも出店するなど地域間連携を深めていく見通しだ。「四国内の連携はとても重要です。観光先進地のノウハウを学ぶとともに、災害時なども支え合える協力体制を確立したい。地域に根差しつつ、四国のいいものを結び付けてつながりを深めるのが目標です」と語った。

戸塚 愛野

紀伊 孝彦 | きい たかひこ

略歴
1988年 千葉県生まれ
2007年 香川県立多度津工業高等学校 卒業
2011年 高知工科大学 卒業
    香川県信用組合 入組
2017年 秋山興産株式会社 入社

まるがめ世話やき隊

住所
香川県丸亀市大手町2丁目4番11号
メールアドレス
marugamesewayakitai@gmail.com
フェイスブック
https://www.facebook.com/marugame.supporters/
インスタグラム
https://z-p4.www.instagram.com/marugame_sewayaki/
地図
URL
https://marugame-marutasu.jp/group/science-economy/entry-3542.html
確認日
2023.07.06

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