変わる世界

四国なんでも88箇所巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

column

2020.05.08

またもや世界は変わりました。このウイルスの収束後も、皆さんお気づきのように人の生活スタイルは大きく変わっていくでしょう。9.11での「テロ」、1.17、3.11での「自然災害」で世界が変わったように、頭上の「ダモクレスの剣」がまた1本多くなったと言えます。これに対抗するには「科学の力」と言いたいところですが、毎年新種が発生する危険のあるウイルス禍にワクチン開発が1年以上必要な現在の科学力で当面はおいつきません。人対人の接触頻度を減らすための「より一層のネット社会化」「バーチャル化」の行き着く先は、AIにすべてを任せた映画「マトリックス」の世界かもわかりません。しかし我々の身近を振り返ると、今こそ「グローバルな杞憂」に対抗する人間の「鈍感力」が敢えて求められるのかも知れません。

とにもかくにも人間は「未知なるもの」に精神的に弱く、万物の霊長はすべてをコントロールできなければ気の済まないものらしいです。起こりうるすべての人のすべてのリスクに備えねばならず、ひとつの事象で社会が大きく変わります。しかし、未だ来ない未知なる自然現象に対して100%のリスクをクリア出来るのでしょうか? 昔、東北の津波災害の後に全国を調査した研究機関により、高知県黒潮町は日本最大約30㍍の津波が発生する地形であることが発表されました。直ちにさる全国系放送局が空港から車で約3時間、人口約1万人、住民平均年齢53才の現地に飛び、役場に来ていたおじいさんに「日本一の津波が来ます。どうしますか?」というインタビュー。おじいさんは困った顔で「そんなこといまさら急にいわれてものぉ」……。非常に的確で正しい報道です(笑)。

おそらく同規模の災害や疫病は有史以前から何度も起こっていて、そのたびごとにその時代にその地域に生きていた人々は「なんとかしてきた」のでしょう。人間社会はそもそも「相互信頼」や「自然との調和」の上に成り立っている社会です。それを崩していくような「恐れ」こそが、最大のはやり病ではないでしょうか? 現在も各方面で頑張られている皆さんに対し敬意を送ると共に、のんびりした話ですいません。

※この原稿は4月上旬に書いたものです。5月6日には緊急事態を脱し、感染症が収束に向かうことを心から願っています。

四国なんでも88箇所 巡礼推進協議会会長 佐藤 哲也

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