創業の地・四国から 失敗を恐れず、思い切ってチャレンジ!

住友林業 木材建材事業本部 四国支店長 髙田 弘樹さん

Interview

2011.10.20

住友林業木材建材事業本部で四国支店長を務める髙田弘樹さん。赴任したのは2007年4月。四国支店を率いて4年半が過ぎた。

“四国支店長”の重み

「四国支店長・・・最初は肩に力が入りました。四国は住友林業創業の地ですからね」

住友林業は1691年(元禄4年)、愛媛・別子銅山開坑時に、坑木や燃料等として周辺樹木の利用、管理を開始。創業に至った。

「四国支店は社内的にも重みがあるんです。マーケットは大きくはありませんが、シェアは全国の中でもトップ。お客さんの意識も高いですし、私たちもスキルを磨いて、マーケットを引っ張っていきたいですね」

そして髙田さん自身も四国、香川にゆかりが深い。「四国支店長をやるって言ったら、父がとても喜んでいました。生まれが高瀬町なんです。兄は今、観音寺市で住んでいますしね」。子どもの頃、お盆休みには父の実家をしばしば訪ねていたそう。宇高連絡船のデッキで食べた讃岐うどん、有明浜での海水浴、そして、おばあちゃんが作ってくれたカレーライスがとても甘口だったこと・・・懐かしそうに当時を振り返る。

快足の1番・センター

ど真ん中の「巨人の星」世代。髙田さんは小・中・高・大学と野球にのめり込んだ。高校時代は1番・センター。「こう見えて足は速かったんですよ」と髙田さんは笑う。50メートルは6秒フラット。出塁すれば「まずは盗塁」。アウトになった記憶はないそうだ。その秘訣は何ですか?「目一杯リードを取ることですね」。〝走るオーラ〟丸出しですか?「高校生のピッチャーは、牽制球は2球しか投げませんから。牽制を2回もらって、あとは失敗を恐れず〝思い切ってゴー〟ですね」。髙田さんは自信たっぷりに話す。

高3の夏の兵庫大会、自慢の快足を生かしてホームインした写真が新聞に大きく掲載された。場面はワンアウトランナー2・3塁。ショートにゴロが飛んだ。3塁ランナーの髙田さんはベースに戻ろうとしたが、2塁ランナーが3塁に向かってきたため、「バカヤロー」と叫びながら思い切ってホームに突っ込んだ―。勝利を呼び込んだそのシーンは今でもはっきりと覚えている。しかし・・・大切に取ってあったその新聞は今はもう、ない―

『住』の課題

1995年1月の阪神・淡路大震災。神戸の実家は全壊した。日々の暮らし、思い出・・・すべてが瓦礫に埋まった。

安全・安心な暮らし―。現在、商社部門の住宅資材等も扱っている髙田さんは、衣・食・住の中では「住」がまだまだ社会が要求するレベルまで達していない、と語気を強める。「一般家庭も学校も耐震化が進んでいないので、どうにか手立てしたいと思っているんです」。さらに、加速する高齢化、人口減少・・・。「もっと住みやすい家、高齢者にとって使い勝手が良い家・・・住まいへのニーズは年々高まっていますし、生活スタイルの変化にも対応していかなければなりません。また世帯数の減少で、今は住宅が余っています。中古住宅の流通やリフォーム・・・『住』が抱える課題は大きいですね」

仕事を任せて育てる

モットーは〝物事は時間が解決する〟。もちろん「ほったらかしにする」という意味ではない。「仕事には早くすべきものと、ゆっくり時間をかけるものがあります。社員には、物事を解決するための時間をしっかり管理できるようになってもらいたいですね」

体育会系で親分肌の髙田さん。最後に力強い口調でこう話した。「私は『任せる』と決めたら最後まで任せます。だから、逃げずに思い切ってチャレンジしてほしいですね。少しくらい失敗してもいいんです。もめたときは私の出番です(笑)」

髙田 弘樹 | たかた ひろき

略歴
1960年8月23日 兵庫県神戸市生まれ
1984年3月 同志社大学商学部卒業
1984年4月 住友林業株式会社入社 九州支店配属
1998年4月 東京営業部 営業第一グループ課長
2004年4月 大阪営業部 建材・パネルグループ主席
2007年4月 四国支店長

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