“四国支店長”の重み
住友林業は1691年(元禄4年)、愛媛・別子銅山開坑時に、坑木や燃料等として周辺樹木の利用、管理を開始。創業に至った。
「四国支店は社内的にも重みがあるんです。マーケットは大きくはありませんが、シェアは全国の中でもトップ。お客さんの意識も高いですし、私たちもスキルを磨いて、マーケットを引っ張っていきたいですね」
そして髙田さん自身も四国、香川にゆかりが深い。「四国支店長をやるって言ったら、父がとても喜んでいました。生まれが高瀬町なんです。兄は今、観音寺市で住んでいますしね」。子どもの頃、お盆休みには父の実家をしばしば訪ねていたそう。宇高連絡船のデッキで食べた讃岐うどん、有明浜での海水浴、そして、おばあちゃんが作ってくれたカレーライスがとても甘口だったこと・・・懐かしそうに当時を振り返る。
快足の1番・センター
高3の夏の兵庫大会、自慢の快足を生かしてホームインした写真が新聞に大きく掲載された。場面はワンアウトランナー2・3塁。ショートにゴロが飛んだ。3塁ランナーの髙田さんはベースに戻ろうとしたが、2塁ランナーが3塁に向かってきたため、「バカヤロー」と叫びながら思い切ってホームに突っ込んだ―。勝利を呼び込んだそのシーンは今でもはっきりと覚えている。しかし・・・大切に取ってあったその新聞は今はもう、ない―
『住』の課題
安全・安心な暮らし―。現在、商社部門の住宅資材等も扱っている髙田さんは、衣・食・住の中では「住」がまだまだ社会が要求するレベルまで達していない、と語気を強める。「一般家庭も学校も耐震化が進んでいないので、どうにか手立てしたいと思っているんです」。さらに、加速する高齢化、人口減少・・・。「もっと住みやすい家、高齢者にとって使い勝手が良い家・・・住まいへのニーズは年々高まっていますし、生活スタイルの変化にも対応していかなければなりません。また世帯数の減少で、今は住宅が余っています。中古住宅の流通やリフォーム・・・『住』が抱える課題は大きいですね」
仕事を任せて育てる
体育会系で親分肌の髙田さん。最後に力強い口調でこう話した。「私は『任せる』と決めたら最後まで任せます。だから、逃げずに思い切ってチャレンジしてほしいですね。少しくらい失敗してもいいんです。もめたときは私の出番です(笑)」
髙田 弘樹 | たかた ひろき
- 略歴
- 1960年8月23日 兵庫県神戸市生まれ
1984年3月 同志社大学商学部卒業
1984年4月 住友林業株式会社入社 九州支店配属
1998年4月 東京営業部 営業第一グループ課長
2004年4月 大阪営業部 建材・パネルグループ主席
2007年4月 四国支店長
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