手袋は人生のパートナー

株式会社レガン 代表取締役社長 砂川 泰三さん

Interview

2014.03.06

「家業を受け継いでいくのが自分の仕事だと、高校生のときから思っていました」。三木町で手袋を製造する株式会社レガンの砂川泰三代表取締役社長(42)はこう話す。大学卒業後にレガンへ入社。その後約1年間、スポーツ用品の製造を行う他社の手伝いでたびたびアメリカを訪れた。

外から見る日本は、また違う印象だったという。「当時、日本ではまだ普及していなかったインターネットや携帯電話を間近に見たり、円とドルの力関係を体感したりと、良い経験ができましたね」

先代社長である父が、1965年にクラウン手袋株式会社を設立。特別な存在になるようにとの思いを込めて、王冠を意味する「クラウン」を社名に付けた。その後、88年の社屋移転の際に社名も変更。「レガン」はフランス語だ。

英語の「the」に当たる「les」と手袋を意味する「gants」を合わせて「レガン」に。唯一の手袋、最も優れた手袋を作るとの意味が込められている。「カタカナで書くと、最後の文字の『ン』が、しり上がりをイメージさせるので良い名前だと思います」

開発や製造の現場勤務を経験した後、砂川さんは2011年に社長就任。先代社長は会長となった。「会長から、『創業は簡単だが、維持は難しい』と言われていました。今、その言葉の意味を実感しているところですね」

砂川さんは経営者として、常に「考えること」を意識している。真剣に考えることでひらめきが生まれ、それを実現する方法をまた考える。そうやって夢を形にしていく。「人として、企業としてオンリーワンでいたい。お客様に『レガンだからお願いできる』と言ってもらえたら幸せです」

レガンが製造する手袋は、大きく分けてファッション用とスポーツ用の2つ。ファッション手袋は、ニット製品が中心だ。アパレルブランドとライセンス契約を結び、百貨店などで販売されている。

スポーツ手袋は、大手スポーツ用品メーカーから注文を受けて、野球やゴルフで使用するものを製造。「プロが使うので、ごまかしはききません。特にゴルフ用は、指一本一本へのフィットが大事です。選手の活躍をテレビで見ると、貢献できているようでうれしくなりますね」

スポーツ手袋は、天然皮革や合成皮革、マイクロファイバーが材料となる。フィット感が高いのは天然皮革だが、天然ものゆえ、製品の品質を一定に保つには高い技術が必要とされる。その技術が、一流アスリートの活躍を支えているのだ。

「オリジナルブランドで勝負するのは、難しいと感じています。会社の根底にあるのは職人の手と手袋。細部にわたる要望に応えることで、これからも大手メーカーの発注を勝ち取っていきたい」

「手袋は人生のパートナー」と言い切る砂川さん。ゴルフをするときは、もちろん自社製品を使う。「スウィングのエネルギーを、いかにボールに集中させるかが重要です。自分に合っていない手袋の場合、無駄な力が入ってしまうと思います」。ゴルフでは、クラブなど道具に重きを置かれる場合が多いが、手袋こそ良いものを使ってほしいと言う。

「手袋の市場は成熟期に入っています。努力次第で、衰退させずに維持、成長へつなげられると思います」。値段の競争ではなく、製品の高品質とその品質を安定させることで、オンリーワンの企業を目指す。「手袋の新しいカテゴリーを開拓し、発信していきたいですね」

砂川 泰三 | すながわ たいぞう

1971年8月 三木町生まれ
1995年3月 帝京技術科学大学 卒業
1995年4月 株式会社レガン 入社
2011年6月 代表取締役 就任
写真
砂川 泰三 | すながわ たいぞう

株式会社レガン

所在地
香川県木田郡三木町大字上高岡356-1
TEL
087-898-1211
資本金
9000万円
従業員数
70名
事業の概要
スポーツ及びファッション手袋製造販売
確認日
2018.01.04

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