杉原千畝・幸子氏から広がる人道の輪~高校生同士の交流が世界へと繋がる~「人道教育プログラム」

高松高校

Interview

2024.01.04

高松高校は、2022年から3年計画で人道教育プログラムに取り組んでいる。第二次世界大戦中、ユダヤ難民に“命のビザ”を発行したことで知られる杉原千畝氏の妻、幸子氏は同校の卒業生。世界が混迷を深める時代、生徒らは、先輩の功績を通して往時に思いをはせ、学び、「国際平和」「民族融和」「人道」について考え、議論し発信している。その活動の輪は、近隣の学生から全国、世界へとつながっている。

2023年12月、2年生7人が東かがわ市立白鳥中学校を訪れた。世界史で学んだ歴史に加え、自分たちで調べた時代背景などを、中学生にも分かりやすいようパワーポイントにまとめて発表。福山市のホロコースト記念館や神戸ジューコム跡地訪問、千畝氏の母校・愛知県立瑞陵高校(旧第五中学校)との交流、夫妻の孫・杉原まどか氏講演会など、活動も紹介した。

中学校訪問は、生徒主導で実現した企画。土方優奈さん(17)は「気軽な気持ちで参加したプログラムだが、ウクライナ戦争もあって興味がふくらんだ。千畝さんの活動に感動し、香川に関係があることを伝えたかった」、竹田実日子さん(17)は「昨年からゆかりの地を訪れ、現地の声を聞いて、葛藤を乗り越えての勇気ある行動であることを知った。インプットばかりでなく、アウトプットしていくべきだと思った」と話す。

グループディスカッションでは、「自分だったらビザを発給できたか」「どんな葛藤があったのか」……など想像し、意見を述べ合い、理解を深めた。

他の県内中学校や近隣の高校とも交流。来年は、リトアニア・ポーランド海外研修も予定する。

担当の三﨑輝久教諭は、「コロナ禍で奪われた世代。体験や人と触れ合う機会を創出したい。そして、他者のために行うことが、実は自分の利になることを、身をもって知り、キャリアに生かしてほしい」と期待する。

香川県立高松高校

住所
香川県高松市番町3-1-1
代表電話番号
087-831-7251
設立
明治24年10月25日
地図
URL
https://www.kagawa-edu.jp/takah02/
確認日
2024.01.04

記事一覧

おすすめ記事

メールマガジン登録
メールマガジン登録
ビジネス香川Facebookページ