競技大会を目指して 課題を乗り越えるおもしろさを知る

高松工芸高校

Interview

2022.09.15

同好会からスタートしたロボット部の活動は、今年で23年目。過去にはロボット相撲選手権 全国大会の優勝者を輩出している。現在は、機械科、建築科、電気科の生徒23人が在籍し、「高等学校ロボット相撲選手権」と「ジャパンマイコンカーラリー」に向けて熱のこもった準備を続ける。

ロボット相撲選手権は、規定のサイズ・重量以内のロボット2台を対決させ、どちらかを土俵外に押し出して勝敗を決める。パワーがありかつ素早く動く方が有利だが、操縦者がロボットを動かすラジコン型部門では、真っ向勝負を避けるなど、相手を研究して戦術を考える判断力と操縦技術もポイントだ。

マイコンカーラリーは、既定のコースを周回するタイムを競う。操縦ではなくあらかじめ組み込んだプログラムで走行するため、スピードとともにコースアウトしないような車体のバランスを追求しながらプログラミングし、それをマシンの動きとして忠実に再現できるようにするのが難しい。

ロボット相撲もマイコンカーも出場者は一人一台マシンを持ち、加工からプログラミング、整備、操縦まで一人でこなす。「出場した地区大会では、他校のマシンを見て刺激を受け世界が広がった」と部長の谷本雅紀さん。昨年のマイコンカーラリー全国大会で5位入賞した副部長の森本凪さんは「コンマ何秒ずつタイムを縮めて今年も全国を目指したい」と意気込む。相撲とマイコンカー両方に出場する副部長・玉井晴基さんは「同じようなプログラムでもマシンの動き方が全く違う。そこが難しいところでもあり、面白い部分」という。

今年のロボット相撲中四国選手権では、同部の生徒が1位から3位という好成績を収めた。

指導する平尾琢志教諭は、「大会での成績も大事ですが、現状の課題を分析し、どう改善すればいいのかを自分で考え試行錯誤する、その過程がこれから生きていく上での財産になる」と話す。小さな前進が積み重なって、技術は進歩する。それを支える未来のエンジニアたちが、今日も自分のマシンに向き合う。

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