総合的な探究の時間「寒川カルチャー」

藤井学園寒川高校

Interview

2023.06.15

高校・大学

コミュニケーション

人材育成

教育

文化芸術

自分の新たな可能性に気づき、人生をより豊かにするヒントを得てほしい―。昨年度から始まった総合的な探究の時間「寒川カルチャー」は、教員や外部講師が得意分野や趣味を生かした講座を開設し、普通科の生徒がそれぞれの趣味や関心に応じて選択する授業。学年の枠を超えた活動がコミュニケーション能力の向上や交友関係の拡大にもつながっている。

半年10回を1タームとし、年に2ターム開催。生徒一人が高校3年間で6講座受講できる。

「英検合格への道」「孫氏の兵法・必ず勝つ戦い方」「イラスト講座」「かんたんロシア文化・ロシア語講座」「ポケモン大好きクラブ」「護身術」…。進学や就職に向けたキャリア教育から資格取得、レクリエーションまで、約30種の幅広いラインナップ。全校集会で教員それぞれがプレゼンテーションし、生徒はそれを見て選択するという。

eスポーツを体験した2年の山田桜さん（16）は、「格闘ゲームは怖いイメージがあり、避けていたが、やってみたら楽しく男子の友達もできた。踏み出す勇気を持てるようになった」と話す。将棋初体験という3年の山田大翔さん（17）は、「先を読むのは難しいが相手の駒をとったときはうれしい」と言い、2年生と対局を楽しんでいた。「かかわったことがない人とも、将棋を通して仲が深まる」とも。

物理が専門の溝渕祐貴教諭は、趣味のプラモデルをテーマに設定。「芸術的な興味を育んでもらえたら」と私物のエアブラシを持参し、生徒が自由に色付けしてオリジナルの作品を制作する機会を設けている。また、「普通科は総合、スポーツ選択、国際教養と3コースに分かれているが、コースを超えて友人作りができている。社会に出た時に必要となるコミュニケーション能力を身に付けてほしい」と期待した。