キャンパスで有機野菜を栽培

香川大学 ちょんまいガーデンプロジェクト

Interview

2021.09.16

香川大学のちょんまいガーデンプロジェクトは、キャンパス内で野菜を有機栽培している。土づくりから苗の植え付けや施肥、支柱たて、草抜き、水やりなどを20人のメンバーで行う。今年はすでに、トマトやししとうを収穫。秋にナスとサツマイモの収穫を終えたら、冬野菜も育てる予定だ。

活動は、経済学部の西成典久教授のゼミとしてスタート。西成さんが以前から交流があり、化学肥料や農薬を使わずに野菜を栽培しているよしむら農園(丸亀市)の協力を得て、構内の空いていた花壇で栽培を始めた。きっかけはコロナ禍だ。学生たちは、学外での活動や交流が減っている時だからこそ、学内でのつながりを深めたいと考えた。野菜の栽培や収穫、「ちょんまいガーデン」を生かしたイベントを通じて交流の場を持ちたいという。

今年は収穫した野菜を自分たちで食べているが、コロナ禍が終息したら学内で配布したいと考えている。プロジェクトの代表を務める同学部3年の長樂成美さんは「おいしい野菜を、ほかの学生たちにも食べてもらいたい。一人暮らしの大学生の食事は偏りがち。ちょんまいガーデンが食について考えたり、有機野菜の魅力を知ったりするきっかけになれば」と話す。

プロジェクトメンバーは、野菜の栽培をするのは初めての人がほとんど。普段、意識して野菜を食べることもなかった。しかし、自分たちで育てて食べてみると、食べ物のありがたみを感じた。無農薬栽培のため、網を掛けたりお酢のスプレーを使ったりなどで防虫しているが、葉野菜はほとんど虫や鳥に食べられてしまう。メンバーは「農家の人たちの苦労が少しは分かった」「食べ物が自分たちのもとに届くまでの道のりを考えるようになった」「苗が育ち自分の背丈を超えた時に感動した」と話している。

今後は「農園+公園」のような憩いの場をつくるという。ちょんまいガーデンの周りに可動式の椅子や机を設置し、野菜を見ながら話ができるようにする。学生や教職員、ゆくゆくは地域の人が交流できる場所にしたいそうだ。焚火を囲んで話をする「焚火イベント」も学内で実施する予定。構内の樹木の剪定で出た枝を使うなど、「循環」も意識した活動にしていく。

香川大学 ちょんまいガーデンプロジェクト

活動内容
野菜の有機栽培、情報発信
所属人数
20人(サポートメンバー含む)
SNS
Twitter、Instagram、Tik Tok
確認日
2021.09.16

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