枠にとらわれない生き方を

日本公文教育研究会 高松事務局長 高平 登さん

Interview

2014.05.01

日本公文教育研究会高松事務局の皆さん。右端が高平さん

日本公文教育研究会高松事務局の皆さん。右端が高平さん

大学時代に、ワーキングホリデーや海外でバックパッカーを経験。商学部ではマーケティングを学び、就職は商社やマスコミを中心に考えていた。しかし"人の可能性を発見し、その能力を最大限伸ばす"という公文教育研究会の理念に共感し、教育の分野に足を踏み入れることを決めた。

全米一周とアジア放浪

大学を1年間休学して訪れたのはカナダ。最初の2カ月はホームステイをして語学学校に通った。農場で働く「ファームステイ」をするため、100軒近くに履歴書を送ったが、連絡はなし。1軒1軒電話を掛けて熱意を伝え、誘いがあったのは離島の農場だった。「島に公共交通機関はなく、ヒッチハイクで来いと言われました。何事もまず挑戦しようという気持ちでしたね」

ファームステイを終えると、3カ月かけてバスでアメリカを一周。そしてアジアへ飛び、タイ、マレーシア、シンガポールを巡って帰国した。就職活動を終えると、再び海外へ。インドの「マザーハウス」で、1カ月間のボランティア活動をするためだ。マザーハウスとは、マザーテレサが活動していた施設のこと。

「敷かれたレールを歩む人生は嫌でしたね。海外への旅は、どうしても実現したいことで、そのためにアルバイトをして資金を貯めていました」

認める、褒める、励ます

入社後は、岡山で半年間の教室実習。ある男の子との出会いが印象的だった。当時小学5年生だったその子は、3歳から公文を続けており、英検2級に見事合格。「難病の祖母を助けるために医者になる」という目標に向かって、努力を惜しまない子だった。転勤後も交流を続け、東京大学理III(医学部)に現役合格といううれしい報告も受けた。

高松事務局のスタッフは11人。ほとんどが、高平さんが人事部時代に採用した若手メンバーだ。「スタッフも教室の先生も子どもたちも、互いが刺激し合って成長していく。それを目の当たりにできることが喜びです」

公文の最大の特長は、個人別学習。生徒は教室に通い、自分で考えて問題を解き、先生が採点する。先生が生徒を認め、褒め、励ますことを繰り返すことにより学習習慣が身につく。「"フェイス・トゥ・フェイス"。そのアナログさが貴重では」

学習者は、小学生が中心だが、実は0歳から社会人まで年齢は不問。「いつからでも人は変われます。日本も開発途上国も先進国も関係なく、世界中の教育に役立てれば」。公文教育研究会は世界48の国と地域に展開し、生徒は400万人を超える。

「認める、褒める、励ます」は家庭でも実践中。「趣味は子育て」というほどだ。2歳半の長男には、生後4カ月から絵本の読み聞かせを続けている。30分~1時間程度、毎日欠かさずだ。「教育は、子どもの可能性の幅を広げるものだと思います。何事も自分で選択できる人になってほしいですね」

高平 登 | たかひら のぼる

略歴
1974年9月  横浜市生まれ
1999年3月  中央大学商学部 卒業
1999年4月  株式会社公文教育研究会
      (現・日本公文教育研究会) 入社
       岡山事務局配属
2005年2月  本社人事部採用育成チームリーダー
2009年7月  郡山事務局長
2011年10月 高松事務局長

株式会社公文教育研究会

確認日
2014.05.01

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