社会とつながる探究学習

大手前高松高校

Interview

2022.12.15

授業での学びが社会でどう役立つのか―。「社会とつながる探究学習」は、地元企業の協力のもと、中学から高校まで段階を追って実施する。あなぶきグループと同校の教員や生徒、香川県出身の若手会社員らが共同開発したプログラムで、2年目となる今年は、NTTコミュニケーションズ、JR四国、クリエアナブキ、高松信用金庫、カマタマーレ讃岐が協力。生徒は、働く大人との関わりの中で知見を広げ、自身のキャリアとじっくり向き合っている。

中学では、体験をもとに、思考や行動を体系化する練習をして、自分で考えて動くためのマインドセットを試みる。NTTと連携し、1年生は、JA産直で食品ロス削減に取り組む。2年生では、キャリア教育教材を使って、1年時の経験を体系的に整理し、方法論につなげる。その上で、3年生では、自分なら社会にどんな価値を提供できるかを考える。ソーシャルビジネスの課題を一人一つ自由に選び、深掘りするという。

高校では、社会とより濃くつながる内容にステップアップする。生徒は、企業に今抱えている課題を聞き取り、解決のアイディアを考える。企業側は、それを持ち帰り、リアルな設定でブラッシュアップしたプランをフィードバックする。それを聞いた生徒が、プロフェッショナルとのギャップを認識し、社会に出るまでに身に付けるべきスキルについて考えるきっかけにしてもらいたい考え。

教育企画部長の合田意教諭は、「自分の延長線上に社会があることを知り、未来を見据えて、今自分が何をすべきかを考え、頑張る力につなげてほしい」と期待する。正解のない問いについて自らが考え、成功体験を積み重ねることで、自信につながっているとも。取り組みの成果は、国公立大学の推薦入試や総合型選抜試験の合格者の増加に、顕著に表れている。

大手前高松中学・高等学校

住所
香川県高松市室新町1166
代表電話番号
087-867-5970
設立
昭和32年
学科
全日制…普通科
生徒数
中学148人、高校682人
地図
URL
https://www.otemae.net
確認日
2022.12.15

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