中小企業診断士は中小企業経営者の力強いパートナー
専門知識でアドバイス

中小企業診断協会 香川県支部 支部長 山下 益明さん

Interview

2009.09.03

経営コンサルタントとして唯一の国家資格であり、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家・中小企業診断士。常に新たな視点で診断と助言を行うことで、地域の経済活動をサポートしている。今回は、中小企業診断士が所属する団体の、社団法人中小企業診断協会香川県支部の支部長・山下益明さんに、診断士の役割や業務、取り組みを聞いた。

中小企業診断士の制度と役割は

中小企業の経営課題に対して、診断や助言を行う専門家・中小企業診断士。法律上の国家資格として1952年(昭和27)に誕生し、登録は経済産業大臣が行う。その全国的な組織である社団法人中小企業診断協会は54年に誕生している。

香川県支部長を務める山下益明さんは、中小企業診断士の資格の特徴として「国家資格といえば、『士』の文字がつく弁護士や税理士、社会保険労務士などがありますね。これらの業務は実質的に独占的で、資格がなければできない仕事ですが、中小企業診断士は独占業務ではありません。そこで、99年の中小企業基本法改正、翌年の中小企業支援法制定に伴って、民間で活躍する経営コンサルタントとして位置づけられました。これにより
一定以上の品質保証をしている国家資格となったわけです」と解説する。

中小企業診断士の試験は1次から3次まである。1次、2次の試験を合格したのち、診断士としての一定期間の実務補習を経て登録されるのである。2008年では1次合格率23.4%、2次19.8%と、難易度の高さを数字は物語っている。中小企業診断士試験をクリアしていることは、豊富な知識を有していることの証しにもなっているわけである。

健康診断と類似点が多い・・・・・・企業診断

経営についての最終判断は、経営者が行わなければならない。最善の選択で導きサポートするのが、中小企業診断士だ。「経営者は、信頼される人からアドバイスをもらい、適切な質問を投げられ、その質問に回答することで思考がはっきりしてくる。考えがまとまってきて、自分の意思決定ができる。そんな行動や思考ができるように、診断士は経営者に伴走するのです」

とはいっても、企業診断を受けること自体、すんなりといかないことが多いのだという。「人間の健康診断と一緒なんですよ。普段から気になるところはなんとなく分かっているんです。身に覚えもある。診断をして悪い部分を突きつけられたくはない。だから健康診断は受けたくない」

それならばなおのこと、わかっているのなら重病になる前に、専門家とともに問題点を見つけ出し、それに対する処方箋で治療をしていくことが重要なのだ。企業診断では、ヒアリングやインタビュー、資料を見る、資料を預かる、現場を回って現状を把握する。決算書を始めとした資料の数値の正確性も分析、問題点や改善点を指摘する、などなど……、ということになる。

公的機関や金融機関が窓口となり行われている無料経営相談会でも、面談は診断士があたっている。「簡易な企業診断でも、問題点を見つけることはできます。それに対しての具体的な対処法は出ます」。生産性の向上や人材育成から、経営自体への切り込みまで。薬だけでいいか、大手術が必要か。「企業が成長していくための戦略策定や実行のためのアドバイスそのものが、診断士の業務なのです」

もちろん優良企業からの相談もある。「順調であっても、企業経営は上限というものはありません。もっと企業力をつけたい、売り上げを伸ばしたい、従業員の給料やボーナスも増やしたい・・・・・・などと経営者は考えます。優秀な企業ほど上を目指しているものですし、そんな経営者ほど相談に来られますね。ここも健康志向と同じ。健康を目指している人ほど気を遣うし、もっと努力しますよね」

診断士の新たな視点、視野で判断すること、社内だけではない違う視点や多面的な目で見るからこそ、新たな問題点に気づき発見ができるのである。

香川県支部としての取り組み

中小企業診断協会は全国各都道府県に支部を置く。診断士はどの支部に入会するのも任意で、現在香川県支部には39人が入会している。支部では、経営支援の専門家として企業支援や各種の調査、講演や原稿執筆などの依頼に応え、的確な回答〜会員中小企業診断士のキャリア情報の提供や紹介、あっせん〜などを行っている。

支部内には4事業部を設置している。広報誌の発行やビジネスマッチングなどの機会を捉え、PR活動にも力を入れているほか、2泊3日で企画する経営コンサルタント養成講座や、一般にも門戸を広げて行われる支部研修会、連続して開かれるセミナー企画などを通し、会員の経営コンサルタントとしてのスキルアップと、知識と技量の向上を図っている。

「多くの経験を積むことは大切なことです。しかし、経験が豊富なだけでいいかというと、そうではないことも多いですね」と山下さん。では何が必要なのだろうか。「人間として魅力的かどうか、これも重要ですね。企業の経営診断をし、現状をふまえた戦略のアドバイスをするわけですから、経営者との信頼関係は不可欠です。私の個人的な考えですが、対人コミュニケーション力を豊かにし、いつも潜在的な知識欲求をもつことが、人間的な幅をひろげ、個人の能力を高めることに繋がるのではないかと思っています」。

中小企業診断士と経営者の出会い。お互いに幸せになれるための『出会い』は逃せないはずだ。

山下 益明

一般社団法人 香川県中小企業診断士協会

住所
香川県高松市林町2217-15 香川産業頭脳化センター402号
代表電話番号
087-814-6456
事業内容
経営支援の専門家として企業支援や各種の調査、講演や原稿執筆などの依頼に応え、的確な回答〜会員中小企業診断士のキャリア情報の提供や紹介、斡旋
地図
URL
http://www.shindan-kagawa.org/
確認日
2009.09.03

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