安心感与える存在に

西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)執行役員四国支社長  野口 和也さん

Interview

2020.10.15

初めての四国勤務。「香川は、やはりうどんがおいしいですが、高松道府中湖PA下り線の『かき揚げうどん』が特にお気に入りです」

着任後、まずは地元の歴史を知ろうと、高松市歴史資料館に行った。そこで、水戸黄門として知られる徳川光圀の兄・松平頼重が、高松藩の初代藩主だと知る。「ドラマ『水戸黄門』の主題歌が好きで。香川との縁を感じて、嬉しくなりました」

現場への感謝忘れず

鹿児島育ちで、大学は福岡で過ごした。「九州を縦断する高速道路が完成したら、青森までつながるんだ」。社会に貢献できる仕事にかかわりたいと、当時の日本道路公団に入った。

用地に関する仕事に長く携わった。「高速道路は、作ることが決まってから完成まで10年以上かかるといわれています。用地取得は大きな節目です」。心掛けていたのは、まず話を聞くこと。意見や要望を聞いた後で、事実を丁寧に説明する。相手に納得してもらうことを一番に考えた。

印象的な勤務地は、交通量の多い名神高速道路などを管理する大阪や京都の事務所だ。大雨や大雪などでは事故が起きないよう、またトラブルがあった際には早く対応できるよう心を砕いた。眠れない日が続くこともあった。「お客様に安全・安心にご利用いただくためには、社員をはじめ現場で働く人たちの安全・安心を守らなけれなりません」

管理事務所、料金所、サービスエリア……現場で汗を流す人への感謝の気持ちをいつも忘れずにいたいという。前任の本社・財務部長時代には、新型コロナで不足する消毒液やマスクを、社内では現場が優先的に使えるよう尽力した。

大切な3つのこと

「高速道路では『何も起きないこと』が大切。今の安全は、先輩方が培ってきたもの。私たちも、将来にわたって何も起きないよう、日々、管理業務にあたっています」。部下に話すのは、いつも3つのこと。「心身ともに健康でいること」「人を思いやる気持ちを常に持つこと」「困ったことはすぐ相談すること」。

「四国支社管内、営業中の高速道路478㌔の安全・円滑な交通の確保に努めたい。新規路線や4車線化などの工事を安全に進めるためにも、みんなが働きやすい環境を整えたいですね」

鎌田 佳子

野口 和也|のぐち かずや

略歴
1963年 青森県生まれ、鹿児島県育ち
1986年 九州大学経済学部 卒業
    日本道路公団 入団
2002年 北陸支社 用地課長
2004年 本社 用地・管理部 関連事業 調査役
2005年 西日本会社 移行部 関連事業部 SA・PA事業グループ 調査役
分社・民営化により、西日本高速道路株式会社 本社 関連事業部 SA・PA事業グループ 調査役
2007年 本社 関連事業部 関連事業グループリーダー
2009年 本社 総務部 総務・法務室長
2012年 関西支社 茨木管理事務所長
2013年 関西支社 京都高速道路事務所長
2014年 西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社 経営企画部長
2017年 本社 財務部長
2020年 執行役員 四国支社長

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