
現場から広報まで
「当時、土木の技術職に就く女性は少なく、研究職に回る人が多かった。先生のすすめもあって、道路公団なら男女の区別なく、現場の仕事ができそうだと思いました」。96年に入社。最初に赴任したのは新名神高速道路の大津工事事務所。技術課で高速道路の建設工事を進める計画を立てた。自分が担当する現場があるということがうれしかった。
2003年に関西支社企画調査課の配属になり、現場からは離れたが「どの部署も会社にとっては大切」と、仕事に打ち込んだ。04年に東京の本社勤務となり、民営化の準備を進めることに。新会社の愛称やコーポレートカラーの決定などブランディングに携わった。日本道路公団は東日本・中日本・西日本の各高速道路会社に分かれ、愛称はNEXCOに決まった。
民営化後、大阪のNEXCO西日本の本社で引き続きブランディングや広報を担当。「NEXCOブランドを育てていくということは、これから自分や会社がどうなっていきたいかを明確にする作業でもありました」。社外への周知も大事だが、まずは社内からだと「ブランドキャラバン」と銘打って各支社・事務所を回り、新会社の目指すべき姿について話し合った。
11年から四国支社勤務となり、15年に高松工事事務所の三木さぬき工事長に。再び現場に戻ってきた。
転勤族ならではの楽しみ

2016年の大阪マラソンで
最近では大阪マラソンや高知龍馬マラソン、香川丸亀国際ハーフマラソンに出場。「四国に来てからは、こんぴら歌舞伎や内子座文楽を見に行っています。最近で印象深かったのは、川島猛さんのオープンギャラリーを訪れたことです」

ダイビング中
目的は地域への貢献
現場の優先順位は安全、そして品質。責任者としては、自分の意見を押し付けないで、バランスを取ることを大切にしているという。「高速道路を造るだけではなく、完成後、地域に貢献することが事業の目的。今は高速道路の建設現場自体が少ないので、携われるのはありがたい。後悔のないように全力で取り組みたいですね」
長谷川 知美 | はせがわ ともみ
- 略歴
- 1996年 3月 広島大学工学部 卒業
1996年 4月 日本道路公団 入社
1996年 7月 大阪建設局 大津工事事務所
1997年 7月 大阪建設局 京都工事事務所
2000年 2月 東京第一管理局 横浜管理事務所
2003年 4月 関西支社 企画調査課
2004年 6月 本社 企画課
2005年 7月 本社 西日本会社移行本部 広報室
2005年10月 西日本高速道路株式会社 広報グループ
2011年10月 四国支社 企画調整課 課長代理
2015年 7月 四国支社 高松工事事務所 三木さぬき工事長
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