「馬が合う」感覚を大切に

東京商工リサーチ(TSR)四国地区本部長 兼 高松支社長/有馬知樹さん

Interview

2021.08.19

四国での勤務は2度目。2005年から約7年、松山支店に勤務した。休日に、散歩がてら松山城へよく行っていた。それがきっかけでお城にも興味を持つようになり、愛媛では大洲城や宇和島城にも訪れた。「四国は穏やかで住みやすいという印象です。香川では丸亀城に行ってみたいですね。四国遍路にも興味があります」

高校時代は野球部に所属し、TSRでも関西支社の野球部で「ピッチャーで4番」を務めた。「大阪出身なので、やはり阪神タイガースが好きです。今、調子がいいので、こんなにうれしいことはない」と破顔する。

正確な情報を発信

高松支社の皆さんと

高松支社の皆さんと

1987年、TSRに入社。大阪・心斎橋にあった関西支社の勤務からスタートした。TSRは、企業への取材や市場・経済調査をもとに、与信管理や信用調査などの情報を提供している。

有馬さんが20代前半で、企業取材を始めたばかりのころ、忘れられない失敗をした。取材先の企業へ到着し、経営者とあいさつを交わす。そろそろ本題に入ろうと、手帳とペンを取り出そうとしたが、ペンが見つからない。カバンをゴソゴソと探っていると、相手から「どうかしたか」と聞かれた。「約束の時間に遅れてはいけないと急いで、ペンを持って行くのを忘れてしまっていたんです。とても焦りましたが、これは正直に言うしかないと・・・・・・」。社長は怒らずに笑って、それがきっかけとなって打ち解けることができた。長く、懇意にしてくれたという。

松山支店では、支店の営業成績が2年連続で全国トップになったことがある。管理職になると、自身よりも部員を優先し、成長を促すことを心掛けるようになった。「目標を定めて、自ら率先して動き、部下をフォローする。一人一人に合った助言で、メリハリがあるのも大事ですね」

関西支社の情報部ではメディア対応も経験した。営業のコツは、相手に会った時の「馬が合う」感覚を逃さないこと。そして、時間をかけてコミュニケーションを図り、聞きたいことは遠回しでなく直球で聞く。その方が相手も答えやすいという。「正確かつタイムリーな企業情報の提供により商取引を円滑にし、お客様の成長を支えることが、私たちの使命だと考えています」

状況を見極めて

コロナ禍前と現在で、企業の業績を比較したデータが欲しいなどの問い合わせも少なくない。「これからどうなるの?」ともよく聞かれる。「すべては『コロナ次第』としか答えられませんが、状況を見極めながら柔軟な対応ができる企業が、これからも活躍できるのではないでしょうか」

有馬 知樹|ありま ともき

略歴
1987年 株式会社東京商工リサーチ 入社
関西支社
2005年 松山支店 部長
2006年 松山支店長
2012年 京都支店長
2015年 関西支社 情報部長
2017年  関西支社 調査部長
2021年 四国地区本部長 兼 高松支社長

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