
本の贈呈式の様子
事業概要
建設用クレーンの部品の製造、各種金属の溶接、機械加工、鉄板加工など、鉄を材料としたモノづくりを行う。経験によって培われた高い技術力で鉄板の切断からプレス、切削加工まで一貫した部材加工を行えるのが強みで、近年では顧客のニーズに合わせてステンレスやアルミも取り扱う。
コロナ禍の際は、ピンチを新たな展開へのチャンスと捉え、受注が停滞した時に自社製品の開発に取り組んだ。その第一号が自社で図面の作成から手掛けた産廃用コンテナだ。これまで県内にはコンテナのメーカーがなく県外から取り寄せる企業が多かったが、県内で調達や修理が可能になれば輸送コストの削減、さらにCO2排出抑制につながると考えた。長年培ってきた“金属加工の力”を活かした完成度の高い製品は注目を集め、それが社員のモチベーションの向上につながるとともに、モノづくりのおもしろさを再認識するきっかけとなった。現在は、増えるオーダーに最短で応えられる体制づくりを進めている。
2023年4月には地球環境に配慮した新第一工場が完成し、さらなる作業環境改善や作業効率向上を目指す。
コロナ禍の際は、ピンチを新たな展開へのチャンスと捉え、受注が停滞した時に自社製品の開発に取り組んだ。その第一号が自社で図面の作成から手掛けた産廃用コンテナだ。これまで県内にはコンテナのメーカーがなく県外から取り寄せる企業が多かったが、県内で調達や修理が可能になれば輸送コストの削減、さらにCO2排出抑制につながると考えた。長年培ってきた“金属加工の力”を活かした完成度の高い製品は注目を集め、それが社員のモチベーションの向上につながるとともに、モノづくりのおもしろさを再認識するきっかけとなった。現在は、増えるオーダーに最短で応えられる体制づくりを進めている。
2023年4月には地球環境に配慮した新第一工場が完成し、さらなる作業環境改善や作業効率向上を目指す。
「地域とともに発展」を目指す取り組みについて代表取締役・梶尾哲也さんに伺いました。
「自社と社会の共存」についてどのように考えていますか。
梶尾(以下、梶) 1968年の創業当時から掲げる理念「自他共栄」は、5年前に父から事業を引き継いだ際も変わらず経営の柱にしています。私が高校生の時に電車の中で倒れたことがあり、見ず知らずの人に助けてもらいました。名前もわからずお礼も言えませんでしたが、これからは困っている人に手を差し伸べることで社会に恩返ししていこうと決心しました。
直接、事業とは関係ありませんが、社長就任後まず取り組んだのが近隣の支援学校や小・中学校などへの寄贈です。本やプリンター機器などを、可能な範囲で続けています。会社の存在を子どもたちが知ってものづくりに興味を持ち、自分もやってみたいと思ってくれたらうれしいです。また、地域の子どもたちに向けて、野球教室も開いています。
直接、事業とは関係ありませんが、社長就任後まず取り組んだのが近隣の支援学校や小・中学校などへの寄贈です。本やプリンター機器などを、可能な範囲で続けています。会社の存在を子どもたちが知ってものづくりに興味を持ち、自分もやってみたいと思ってくれたらうれしいです。また、地域の子どもたちに向けて、野球教室も開いています。
事業の方では理念をどのように形にしていますか。

ミャンマーからの技能実習生
梶 「人材教育」「ダイバーシティ」への取り組みがあります。「鉄を材料としたものづくり」と聞くとハードなイメージだと思いますが、やる気さえあれば大丈夫。性別や経験ではなく“適性”という視点で従業員を捉え、適材適所で本人のやりたいことを会社として全力でサポートしています。実際に事務職から転職した女性の溶接工も在籍し、コツコツと技術を磨いています。
外国人技能実習生の受け入れも積極的に行っていて、現在は混乱の続くミャンマーから30人ほどの実習生を受け入れ。最初に敷地内に寮を新築して、居住環境を整えることから始めました。慣れない土地で仕事に集中するためにも生活環境は大切です。当社で身に付けた技術を母国に帰って活かし、活躍してくれることが一番の願いです。当初は言葉の壁を心配しましたが、今ではなくてはならない会社の戦力に。社員たちも多様な文化をもつ彼らとの交流で成長していると感じます。
外国人技能実習生の受け入れも積極的に行っていて、現在は混乱の続くミャンマーから30人ほどの実習生を受け入れ。最初に敷地内に寮を新築して、居住環境を整えることから始めました。慣れない土地で仕事に集中するためにも生活環境は大切です。当社で身に付けた技術を母国に帰って活かし、活躍してくれることが一番の願いです。当初は言葉の壁を心配しましたが、今ではなくてはならない会社の戦力に。社員たちも多様な文化をもつ彼らとの交流で成長していると感じます。
持続可能な取り組みとして、ほかにどんなことがありますか。

代表取締役 梶尾哲也さん
梶 環境への取り組みも積極的に行っています。新工場や既存の工場の屋根に太陽光パネルを設置することで使用電力40%削減、と具体的な目標を決めて社内全体で意識を統一。太陽光パネルが屋根を覆うことで遮熱効果が働き、室内温度の上昇をやわらげるなど労働環境の改善にも役立っていると思います。
5年後に建設予定の新第二工場の2階部分には、災害時に近隣住民が避難できるスペースを設ける計画を立てています。水や電力の確保など課題は多いですが、地域の安全を守ることも地域に根差した企業の役目ですし、理念を体現することにもつながると考えています。
5年後に建設予定の新第二工場の2階部分には、災害時に近隣住民が避難できるスペースを設ける計画を立てています。水や電力の確保など課題は多いですが、地域の安全を守ることも地域に根差した企業の役目ですし、理念を体現することにもつながると考えています。
事業の今後について、どんな思いがありますか。

野球教室には地域の子どもたちが参加
梶 2018年に社長に就任後、メディアやSNSを通じた発信にも力を入れてきたのには理由があります。先代は工場をはじめとする「箱」を残してくれました。私の代では質の高い仕事を通して三祥という「名前」を残したいと思っています。次の代では「人」を残すことを目標にしてほしいと思っています。
市場のニーズが多様化し、顧客からの要求が複雑化、細分化していく中、今までと同じことをしては取り残される時代です。熟練の技術を武器に、柔軟な精神でチャレンジし続けることで新たな道が開けると信じています。その際に忘れてはいけないのは、社会との共存。取引先や関係会社はもちろん、社員やその家族、地域の人々、関わるすべての人とともに歩みたいと思っています。
市場のニーズが多様化し、顧客からの要求が複雑化、細分化していく中、今までと同じことをしては取り残される時代です。熟練の技術を武器に、柔軟な精神でチャレンジし続けることで新たな道が開けると信じています。その際に忘れてはいけないのは、社会との共存。取引先や関係会社はもちろん、社員やその家族、地域の人々、関わるすべての人とともに歩みたいと思っています。
株式会社三祥
- 住所
- 香川県高松市三谷町3529-8
- 代表電話番号
- 087-888-5781
- 設立
- 1968年1月
- 社員数
- 98名
- 事業内容
- 建設用油圧式クレーン部品等の製造、各種溶接、機械加工、板金加工等
- 地図
- URL
- http://sansho-kagawa.co.jp/index.html
- 確認日
- 2024.01.18
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