
本の贈呈式の様子
事業概要
コロナ禍の際は、ピンチを新たな展開へのチャンスと捉え、受注が停滞した時に自社製品の開発に取り組んだ。その第一号が自社で図面の作成から手掛けた産廃用コンテナだ。これまで県内にはコンテナのメーカーがなく県外から取り寄せる企業が多かったが、県内で調達や修理が可能になれば輸送コストの削減、さらにCO2排出抑制につながると考えた。長年培ってきた“金属加工の力”を活かした完成度の高い製品は注目を集め、それが社員のモチベーションの向上につながるとともに、モノづくりのおもしろさを再認識するきっかけとなった。現在は、増えるオーダーに最短で応えられる体制づくりを進めている。
2023年4月には地球環境に配慮した新第一工場が完成し、さらなる作業環境改善や作業効率向上を目指す。
「自社と社会の共存」についてどのように考えていますか。
直接、事業とは関係ありませんが、社長就任後まず取り組んだのが近隣の支援学校や小・中学校などへの寄贈です。本やプリンター機器などを、可能な範囲で続けています。会社の存在を子どもたちが知ってものづくりに興味を持ち、自分もやってみたいと思ってくれたらうれしいです。また、地域の子どもたちに向けて、野球教室も開いています。
事業の方では理念をどのように形にしていますか。

ミャンマーからの技能実習生
外国人技能実習生の受け入れも積極的に行っていて、現在は混乱の続くミャンマーから30人ほどの実習生を受け入れ。最初に敷地内に寮を新築して、居住環境を整えることから始めました。慣れない土地で仕事に集中するためにも生活環境は大切です。当社で身に付けた技術を母国に帰って活かし、活躍してくれることが一番の願いです。当初は言葉の壁を心配しましたが、今ではなくてはならない会社の戦力に。社員たちも多様な文化をもつ彼らとの交流で成長していると感じます。
持続可能な取り組みとして、ほかにどんなことがありますか。

代表取締役 梶尾哲也さん
5年後に建設予定の新第二工場の2階部分には、災害時に近隣住民が避難できるスペースを設ける計画を立てています。水や電力の確保など課題は多いですが、地域の安全を守ることも地域に根差した企業の役目ですし、理念を体現することにもつながると考えています。
事業の今後について、どんな思いがありますか。

野球教室には地域の子どもたちが参加
市場のニーズが多様化し、顧客からの要求が複雑化、細分化していく中、今までと同じことをしては取り残される時代です。熟練の技術を武器に、柔軟な精神でチャレンジし続けることで新たな道が開けると信じています。その際に忘れてはいけないのは、社会との共存。取引先や関係会社はもちろん、社員やその家族、地域の人々、関わるすべての人とともに歩みたいと思っています。
株式会社三祥
- 住所
- 香川県高松市三谷町3529-8
- 代表電話番号
- 087-888-5781
- 設立
- 1968年1月
- 社員数
- 98名
- 事業内容
- 建設用油圧式クレーン部品等の製造、各種溶接、機械加工、板金加工等
- 地図
- URL
- http://sansho-kagawa.co.jp/index.html
- 確認日
- 2024.01.18
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