
写真左:生産本部PF製造部 藤村柊斗さん(観音寺総合高校出身)
写真右:管理本部人事部 豊澤梨々花さん(観音寺総合高校出身)
東洋炭素は、急激に需要が伸びている半導体を製造するために欠かせない素材「カーボン」の中でも特別な設備や技術が必要な「特殊炭素」の製造加工に特化し、高い技術力を誇る。独自の製法でXYZ軸すべての方向性で均一に特性を発揮する「等方性黒鉛」の量産化に世界で初めて成功し、シェアはトップクラスだ。
そんな専門性・先端性を実現できる理由に、手厚い人材育成で工業科出身でない社員も数多く活躍している。例えば加工部では、入社後1カ月ほどベテランの技術者が図面の見方や設備の扱い方などをマンツーマンで指導。5年間で765億円の設備投資を行う計画を立てており自動化も進んでいるが、あえて手動の設備で加工の基礎をじっくり身に付けていく。
また、年齢に関係なく活発に意見を言い合える環境も特徴。作業効率を上げるには、安全性を高めるためにといったアイデアを毎月話し合い、5S活動や最大100万円が支給される改善提案発表、優秀社員表彰といった制度もある。これらを通して、自ら考え主体的に業務に向き合える人材が育つ。そういった人材の力が売り上げアップや画期的な製品開発へとつながる……という好循環で安定的な成長を続けている。
これまでにどんな提案をしましたか。

おかげで、不良率が大幅に減った上に作業時間も短縮。その成果と改善策を現場全体に共有できるよう要点をまとめたことなどが、社内で表彰されました。
豊澤 私は、これまで特殊な用紙に印刷していた給与明細発行の効率化です。約100人全員分プリントする時間短縮のほかに、印刷ミスをなくすといった目的も。まず、部署の先輩とも協力しながら社員一人ひとりに説明して同意してもらった上で電子化を進め、現在本人が入力した携帯などのアドレスに毎月給与明細が直接届く形に変えました。
提案を行った経験が業務にどう活かされていますか。

藤村 改善提案発表という大きな内容だけではなく、日々の小さい改善や作業の見直しといったことについて現場の一人ひとりが考えて積極的に意見をいう雰囲気です。今が100%ではないと思っているので、これからも“気づき”を大切にしていきたいです。
これから取り組みたいことはありますか。

藤村 「切断」についての改善提案はできましたが、それ以外の工程でも不良率を減らす取り組みをしたい。また、人によって違う作業方法をすり合わせて最良の方法を見出し、マニュアル化、それを品質向上につなげたいと思っています。
◆キーワード
コア・コンピタンス

東洋炭素株式会社
- 住所
- 香川県三豊市詫間町松崎2791
- 代表電話番号
- 0875-83-6171
- 事業内容
- 高機能カーボン製品の製造、販売および関連する加工事業
- 地図
- URL
- https://www.toyotanso.co.jp/
- 確認日
- 2023.06.03
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