かかわったのは香川県や県内の生産者をはじめ、香川大学の片岡郁雄農学部長、日本の野生ブドウを研究している望岡亮介農場長、食味評価でひたすらブドウを食べた学生たち。それに、さぬきワイナリー(さぬき市)だ。ワイナリーでは当時、目玉となるワイン開発を検討していたため、地元大学発の新品種という話題性、抗酸化作用があるポリフェノールなどを多く含む点も原料として魅力的だった。こうして交配から10年以上たった2006年、ワインは誕生した。
果樹の品種登録からワインの商標登録まで携わった片岡学部長は言う。「農業の世界では『品種に勝る技術なし』だ」と。いい品種とそれを最大限に生かす技術があれば、香川が産地として国内外に認められる可能性がある。温暖化が進む今、R-1ブドウが暑さに強い品種として世界中のメーカーで使われる日がくるかもしれない。
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