何度でも課題に立ち向かう

瀬戸内うどんカンパニー CUO 北川 智博さん

Interview

2018.11.15

技術もお金もないなら、挑戦するしかない。北川智博さん(33)は、そう考えていろんなチャレンジを続けてきた。根底にあるのは、地域の役に立ちたいという思いと、世の中は今何を欲しているのか考えるのが好きだということ。
今年3月に開催した「レストランバス」。 体験型観光ができる仕組みをつくる

今年3月に開催した「レストランバス」。
体験型観光ができる仕組みをつくる

2017年9月、三豊市の地域商社「瀬戸内うどんカンパニー」のCUO(チーフ・うどん・オフィサー)に就任。18年3月に市内の観光地を巡りながら地元食材を使った料理を味わう「レストランバス」を走らせ、5月にはうどん作りを通して子どもの感性を育む「さぬきうどん英才教育キット」を発売した。同キットはこれまでに千個売れた。

「とにかく早く成果を上げたかった」という北川さん。「よそ者に何ができるんだ」というプレッシャーを感じていた。

北川さんは高知県出身。衰退する地域のなかで漁業と農業を営む家庭に育った。「生産者は良いものを提供しているのに、売るのが下手なんだ。もったいないなって」。中学生の頃から生産者の支援をしたい、地域の役に立ちたいと考えるようになった。
「さぬきうどん英才教育キット」は地元企業の小麦粉や しょうゆ、麺棒のほか、さぬきうどんの歴史などが 学べる冊子が入っている

「さぬきうどん英才教育キット」は地元企業の小麦粉や
しょうゆ、麺棒のほか、さぬきうどんの歴史などが
学べる冊子が入っている

進学を機に上京し、ITベンチャー企業に勤めた後、16年に農林水産物などの1次産品をブランド化する「株式会社MISOSOUP」を立ち上げた。「マーケティングやブランディングを得意としない生産者は多いんです」。生産、加工、販売までの6次産業化を生産者自らができるようサポートしている。

北海道から沖縄まで様々な産品を扱う中で、各地に存在する「点」を「面」に広げたいと考えた。どこか特定の地域に根を下ろして仕事を展開するために、全国約50の地方都市を見て回った。そんな時に知ったのが、瀬戸内うどんカンパニーCUOの公募だった。

就任後は東京と香川を行き来しながら、とにかく人に会った。「9~12月は1日8件ぐらい約束して、企業や観光地、いろんなところに行きました。自分の中に三豊のデータベースを作る時間でしたね」

レストランバスもさぬきうどん英才教育キットも、地元企業の協力があって完成した。「体験型の観光や食育教材は、首都圏に住む人に絶対にウケると思いました。香川のいいものを県外に発信して、県外から人を呼び込むのが僕のミッションです」

新商品の開発や販路開拓、人手不足に少子高齢化。北川さんは、企業や地域が抱える課題に対して解決方法を示すのではなく、課題に立ち向かう体質づくりを促していきたいという。「新しい挑戦が生まれるところに、人もお金も集まります」

新事業を立ち上げる際に重視しているのは「社会ニーズ×地域資源」。要望に応えるためのツールとして地域の産品を生かす。「必要とされてこそ仕事です。人から感謝されないことは、ビジネスとして成立しません」

これから取り組むのは、つながりをあまり持たない産業間、地域間に横串を刺していくこと。異なる領域をつなげる「ゲートウェイ」のような存在を目指す。

鎌田 佳子

北川 智博 | きたがわ ともひろ

1985年 高知県生まれ
2004年 明徳義塾高校 卒業
2008年 中央大学総合政策学部 卒業
    ITベンチャー企業を経て
2016年 株式会社MISO SOUP 設立
2017年 瀬戸内うどんカンパニーCUO 就任

瀬戸内うどんカンパニー株式会社

住所
香川県三豊市高瀬町下勝間2373番地1
設立
2017年9月
事業内容
ブランド開発事業、ツーリズム事業、販路開発事業
地図
URL
http://udoncompany.com
確認日
2018.11.15

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